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ピアニスト内田光子、ウィグモア・ホール・メダルを授与される

Photo: Wigmore Hall twitter

泣く子も黙るピアニスト内田光子は、長いキャリアを通じて国際的に第一線で活躍しているほぼ唯一の日本人ピアニストであるといっていいでしょう。古い言葉で表現するならコスモポリタン。おいしいスパゲッティならナポリタン。食べたくなったら新橋駅前ビルの「ポンヌフ」へどうぞ。

しかしいまさらコスモポリタンとか言われてもなんかこう、しっくり来ませんかね。ウーパールーパーとか、クイズ・年の差なんて、とかそういう感じの言葉と一緒で、多分若い世代には通じないのだ。

内田光子に続く世界で活躍する日本人演奏家がもっと出てきてほしい、と願っています。ピアニストで言うと藤田真央が一番そこに近い位置にいるのではないかと感じています。アレ!マオ!アレ!!(フランス語で励ましてみました)。ほかの若者たちも、アレアレ!!

さてピアノ界は今週も大忙し。バレンボイムが違うプロで演奏したり(木曜日)、アルゲリッチが80歳になったり(土曜日)と、大きな話題が続いておりますが、日本人であれば内田光子が、世界屈指の室内楽ホールでありますロンドンのウィグモアホールより、長年の同ホールへの功績をたたえて「ウィグモアホール・メダル」を授与されたということも記憶すべきことでありましょう。

6月2日のリサイタルの後、同ホールのパトロンであるケント公爵エドワード王子より直接授与されたということであります。おめでとうおめでとう、おめでとう!!(大変偉そうに申し訳ありません)

英国に長く暮らす内田光子とウィグモアホールとの関係はなんと50年におよぶというから驚きではないですか。内田光子はいま72歳。つまり22歳でウィグモアホールにデビューしたということですか。ショパン国際コンクールで歴代日本人最高位となる2位に入賞した(この記録はまだ破られていない!)のが21歳の時つまり1970年で、その翌年ウィグモアホールにデビュー。そこから歩みを緩めることなく、第一線で活躍を続けるお姿はただただ尊敬に値する。ひたすら素晴らしいの一言であります。

で、ウィグモアホール・メダルとは?

ウィグモアホールに特に貢献のあった演奏家に与えられるメダルで、過去の受賞者はアンジェラ・ヒューイット、イエスティン・デイヴィス、スティーヴン・イッサーリス、アンドラーシュ・シフ、トーマス・クヴァストホフ、クリスティアン・ゲルハーヘル、メナヘム・プレスラー、タカーチ弦楽四重奏団、フェリシティ・ロット、ブラッド・メルドーなど、だそうです。

ほーん。