業界的に静かに、しかしなかなか深く揺れるニュースのように感じています。
4人のアーティストが同時にロンドンの大手音楽事務所ハリソン・パロットを去ることが公表されました。ツイッターで。これです↓
Today we say goodbye to Barbara Hannigan whom we have been proud to represent. In the next weeks, we will also be saying goodbye to Víkingur Ólafsson, Alice Sara Ott & Ksenija Sidorova, with whom we have been equally proud to collaborate with as managers https://t.co/eCkiAsfmCu pic.twitter.com/18sOFIWZRi
— HarrisonParrott (@HarrisonParrott) August 25, 2021
去りゆく4名のアーティストというのはバーバラ・ハンニンガン(ソプラノ)、ヴィキングル・オラフソン(ピアノ)、アリス=紗良・オット(ピアノ)、そしてクセーニャ・シドロワ(アコーディオン)。
このニュース、ハリソン・パロットのウェブサイトのトップページからは辿れないようになっていて、単なるミスかなとも思いますが、穿った見方をすると「公表はするができるだけ知られたくない」という気持ちが現れているのではないか、とも考えられる(うがっちゃってすいません)。
いや、そもそもですが、音楽事務所が去りゆくアーティストのことについて言及することが極めて珍しい、異例であるとも言えましょう。迎える側は今後のプロモーションのこともありますから華々しく掲載するんですが、やっぱり去っていくというのはネガティブな響きがしますから、そもそもツイッターででも言及することが珍しい。なぜでしょうなぜかしら・・・・。
レブレヒトブログによりますとこの4者は、今年の春にハリソン・パロットを去っているマネージャーのTugce Tez(昔っから読み方がわからんのですがたぶんトゥーチェ・テズって読むと思う。トルコ系のお名前のようです)という女性が新しくオープンさせる事務所に移籍するようです(未確認・間違っていたらすいません)。つまりこれが正しければ元ハリソン・パロットのマネージャーがアーティストを引き抜いて出ていくということになります。正確には、このマネージャーが辞職しているのは半年ぐらい前になりますので同時にというわけではないですが、もし全員がそこへ、ということであれば関連があることは間違いがない(くどいようですが、そうならない可能性も十分あります)。
日本の芸能界でも、マネージャーとタレントが一緒に独立する、とかそういうパターンがあるのはご存知でしょう。クラシック音楽業界でも一緒。さらに言いますと、そういった独立が妨害されるケースがありますが、ここだけの話、世の中のクラシック音楽事務所もその例外ではなく、なかなかこのあたりは繊細なところなのですが、今回独立されるテズさんはそのあたりの立ち回りが非常に上手だったのではないかと想像いたします。ウェブサイトはすでに準備されていて、9月2日オープンやぞと言っている。シャレオツな感じがいたしますね↓
つまりこれは有能な音楽事務所が爆誕!ということになろうかと思われる。今後の活動と発展に期待したいと思うところであります。この苦しい時期に敢えて「独立」というハイリスク行動を打ち込んで来るわけですから、相当計算高いということが出来ましょう!!
俺らもがんばるで(よろしくお願いいたします)。今日はとりあえず子どもたちと近所の川に遊びに行ってくるね。