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【業界ニュース】悲報・ヴェルビエ音楽祭は中止、シドニー国際コンクールも延期、広がるレイオフ

聞こえてくる話はすべて延期、中止、延期、中止・・・・。

音楽業界はいまも全世界的に活動のほぼ全てが停止している状態です。フランスの大手音楽事務所が倒産したという未確認情報も入ってきました。ほんとうだろうか。昨日新日本フィルが緊急の寄付を呼びかけましたが長時間に渡りサイトがアクセスできないほど寄付が殺到したようで、これは素晴らしいことだと思いました。

しかし先が全く見えないこの大騒ぎ、ヨーロッパでは夏の音楽祭が、しかもヴェルビエ音楽祭という非常に大きく最大級に重要な音楽祭の一つが今年の開催を断念するというニュースが昨夜出まして、また業界が揺れております。ヨーロッパでは来月再来月はおろか、夏になってもヨーロッパ内でのコンサートは不可能だろう、と言う悲観論も出てきているそうで、ヴェルビエ音楽祭中止というのはその考えの延長線上にあることのように思われます。

ヴェルビエ音楽祭は資金面でも比較的余裕があると言われる音楽祭なので、中止を選択しても体力的に大丈夫、ということもあるのかもしれません。早めに中止を決めることで、ずるずると「どうするどうする」と出費だけ増えていって最終的に「やっぱだめでした」、となるよりも、いま判断してしまって金銭的あるいは人的リソースのダメージを抑えるという考え方もできます。いずれにせよ、今後のコンサートや音楽祭などの開催の可否については難しい判断が求められます。

欧米ではレイオフ(一時解雇)の動きも進んでいるようです。カナダのウィニペグ交響楽団は団員職員111名全員がレイオフ。アメリカ最古のオーケストラの一つであるオレゴン交響楽団も全員レイオフカナダのバンフセンターは全体の75%にあたる400名がレイオフ(10年以上前ですけど、バンフいいとこだよ、バンフ。転職したくなったら紹介してあげるよ?とあるチェリストに言われたことがあったのを思い出しました)。生き残りをかけ団体が仮眠に入り始めました。仮眠から無事目覚められますことを祈ります。

南半球に目を向けますと、オーストラリアでは今年7月に開催予定だったシドニー国際コンクールの延期が決まったようです。私はいつも間違ってしまうのですが、7月というとシドニーは冬です。冬になるとウィルスが蔓延する、ということを考えますと、延期というのはどう考えても不可避なことのようにも思われます。

いやはや・・・。毎日いやはや、と言っています。それでは良い週末をご自宅でお過ごし下さい。