Blog

マドリードのテアトロ・レアルで聴衆が抗議、開演できず中止

だいぶ時間が経っていますが事件はマドリードで起こりました。9月20日、日曜日のことです。スペインの、国を代表するオペラハウスの一つテアトロレアル。時刻は20時。上階の観客が怒ったのです。「こっちに客を入れすぎだ!!!ふざけるな!!!1階の高い席はガラガラじゃないか!」

劇場側は納得しない観客には座席を変えるもしくは払い戻しというオプションを提示し、2度にわたって公演を開始しようとしたが、その試みは失敗。多くの人は座席変更に応じたが、一部の集団が騒ぎ続けたのです。開演予定時間の70分後、21時10分に公演は中止が宣言された・・・・。

https://www.cnn.co.jp/showbiz/35159874.html

https://www.theguardian.com/world/2020/sep/21/madrid-opera-halted-by-audience-protest-over-lack-of-social-distancing

なかなか過激な話ですね。

劇場側の説明によれば、政府のガイドラインでは75%までの入場率を認めているが、劇場側は65%に制限していたようです。にも関わらずこのような激しいクレームが発生したのはどうしてでしょうか。不思議だ。

きちんと市松模様で販売せず、全体で各カテゴリーの席ごとに65%になると販売を終了するといった感じになっていたのでしょうか。そんな杜撰な売り方はしないんじゃないかとも思うのですが、安い席=上の階の席のうちの良席が先に売れて行ってギュウギュウになった、とするとなんとなく説明がつきそうな気がします。CNNの日本語で読めるニュースによれば「観客は座席を自由に選ぶことができ」たとありますが、実際はどう販売していたのでしょうか。聴衆の声によれば「15席連続で埋まっている席があった」そうです。

この仮面舞踏会の公演はまだ続いていまして、

https://www.teatroreal.es/en/show/ballo-maschera

空席を確認しようとしましたら全部完売になっていて、75%の上限まで売れたか、騒ぎを受けて客席数を制限したのかはわかりません。11月の《ルサルカ》はまだ販売が始まっていないのでそちらでも確認は出来ませんでした。

ガーディアン紙が上げていたこの動画を見ますと確かに上の方にたくさん人が入っているように見える。そしてメディアでの報道の通り、抗議行動は拍手だけでなく激しいやじも飛んでいてびびる。むしろ君らのやじが感染源になるんちゃうの?

マドリードに住んでいるスペイン人の知り合いに、これどう思う?ってメールで聞いてみたら「政府が悪い!」と太文字で帰ってきて、どこの国もいろいろ大変なのだろうなと思いました。

世界レベルの混迷は続く。

洗濯物干してきます。