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ヨーヨー・マ plays バッハ

世界的チェリストのヨーヨー・マがバッハを弾きました。ほー、さよか。いや、それが普通じゃないからニュースなんですよね。

会場は世界的コンサートホール、ではなく「ワクチン会場」。ヨーヨー・マはこの日、2回目のワクチン接種を無事に済ませた。その後の15分間の待機時間中に待合室でちょっぴり演奏したというお話です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bdaf2e4a352362481fba39717c5c797407443976

https://www.bbc.com/news/av/entertainment-arts-56401138

会場はアメリカのマサチューセッツ州、大学の体育館。間隔を開けて置かれた椅子にパラパラと座る人たち。その人達の前で演奏。アヴェ・マリアとバッハの無伴奏チェロ組曲第1番を弾いている。涙を流して喜んだという人もいて、演奏後には大きな拍手が起こった。というわけで動画、どうぞ。

しかしマスクもして帽子もかぶってメガネもしていたら、普通はヨーヨー・マですなんていうことはわからないでしょうね。楽器を持っていたらギリギリわかるかどうか、ぐらいか。ビリー・アイリッシュなら格好とか髪の色とか見たらもしかしてと思うし、パパラッチ引き連れてたりもするでしょうからもう間違いないわ(大興奮)ってことになるでしょうが、この映像の感じ、普通のくたびれたおっちゃんにしか見えない(すいません)。

でも、と私はちょっと不思議に思ったんですが。そもそも、チェロって、ワクチンの会場まで持って行くもんなんですかね。盗難の危険とかがあったりしませんかね。ヨーヨー・マのチェロは恐ろしく高いはずなんですよ。ヨーヨー・マはその昔(調べたら1999年だった)、当時の価格で250万ドル(2.7億円ぐらいか)のモンタニャーナ製作のチェロをタクシーに忘れたという恐ろしいことをやらかしていますから、その後、必ず肌身離さず持ち歩くほどに慎重になっているのかな?

いや、それよりも、もしかすると最初から演奏する気満々で持ってきたのかもしれない、という風に想像もできるわけです。だとすると微笑ましい気持ちになります。なんというか、アメリカやね。いや、本人も嬉しかったに違いないんですよ。さぞや開放感に満ちたいい音が鳴り響いたことでしょう。こういうのを音楽っていうのではないですか。喜びの率直なる発露である!・・・小難しいことを言って、ごめん。

ヨーヨー・マは65歳だから(若々しいので65歳っていう気がしない)、ワクチンの順番が早く来たというはあるでしょうが、アメリカのワクチン接種はかなりスピードアップしていて、5月1日までの全成人の接種を目指しているとか。すげえ。

https://jp.reuters.com/article/biden-vaccine-breakingviews-idJPKBN2B707T

日本はまだまだ、ようやく今日首相が接種することになっているんですよね。日本でもスピードアップを期待したい。もちろん変異株などありワクチンが絶対ではないことは理解していますが、現状、ワクチン以外にコロナ不安を低減できる有効な素材がないというのも事実でしょう。