バッハの聖地中の聖地でもあります、ライプツィヒの聖トーマス教会の新しいカントル(音楽監督みたいな立場の重要なポジション)が昨年の12月に選出され、今年の9月に着任することになっています。アンドレアス・ライゼ氏。
当ブログでもご紹介をいたしました↓
しかしいま、ライプツィヒが揺れいてる!この着任に関して問題視する声がいろいろ上がっている、というのであります。まじですか。
https://www.mdr.de/kultur/musik/thomanerchor-leipzig-nachfolge-kantor-100.html
このライゼ氏がスイス人で、しかもカトリック教徒だったからなのかな・・・?などとぼんやりと勝手な想像するよりないのですが、どうやらその選出方法やら指導能力やらに疑問が吹き出しているというのです。合唱団からの内部告発(!)の手紙も出されているとかで、これはけっこうゲバゲバな問題か。
大人たちは「選出の方法が不透明だった」とさかんに煽り立てるし(最近日本でも、オリンピック関係でいろいろ盛んに言われているような感じのやつですかね。世界どこでも同じですかね)、少年合唱団の団員からも告発の手紙が、しかもなんと何人もの実名の署名入りで出されているということで、私としてはむしろこっちの方にけっこう驚きました。
少年が署名入りで告発するとかわりと考えられないとか思うのは私が未熟だからでしょうか。記事を読んでいきますと11年生と12年生が署名の中心と書かれているので、つまり、16-18歳ぐらいの子どもたちが署名したということみたい(トーマス教会少年合唱団は、少年合唱団と言いつつ、変声期を迎えたら基本退団となるウィーン少年合唱団なんかとは違い、声変わりしてからも在籍できます。9歳から18歳までなのだそうです)。
それぐらいの子どもともなればまあそういったこともありうるのか、とも思いますけれど「誰かが後ろで糸を操っている可能性もある」みたいな書かれ方もしている。うん、やっぱ疑いますよね。合唱団員の手紙には「間違った音を指摘できなかった」という能力不足が指摘されている、とも書かれていまして、うわっ、これって「オーケストラあるある」と違いまs・・・(以下自粛)。
しかしながら若い世代の団員はいい印象を持っているようで、年長の団員は着任時には退団してもういない、もしくは間もなく退団するのだから頑張ってほしい、みたいなことも書いてあります。なるほど。
あと、もう1点興味深かったのが、2023年にトーマス教会は「バッハ300年」なんだよと書かれていたところ。なんだなんだ、バッハは1685生-1750没だから関係ないやんって一瞬思ったんですけど、あっ、そうだ、トーマス教会カントルに就任したのが1723年だった。つまり2023年はバッハが聖トーマス教会カントルに就任300年記念というわけだ。
うおー。