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【業界ニュース】昨日から入場制限緩和、クラシック音楽は全席着席OKに

日本の話題です。業界の皆様および熱心なファンの方ならもうご存知だと思いますが、クラシック音楽のコンサートは昨日から全席、着席が可能となりました。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6371555

とはいえ、隣に人が座るのは怖いというイメージを持つ方はおられるでしょう。いまの状態が快適だからヤメテという声、聞こえてきます。実際、両隣および前方が空席だとかなり快適だし、なんか安全な気もするし、という意見に同意される方は多いと思います。「市松模様でないと行かない」という声は各地から聞こえてきます。「満席OKになったら行くのをやめる」。

加えて、普通に家計状況がよろしくないためコンサートは後回しという人も少なくなさそうです。冬になって感染が拡大したら売れ行きはさらに落下するかもしれない。

そういう心理も受けて、市松模様を継続、あるいは全席開放せず少し人数を増やす程度の団体もあります。対応は分かれています。

現実的に各地の主催者の方から「チケットは売れていない」という声が多数聞こえています。「市松模様でも完売はおろか6、7割ってところ。あるいは半分」という話もしばしば聞きますし、「いっぺん延期にして払い戻しを受け付け、それから再発売した公演のチケットが壊滅的に売れない」「いつも完売していた公演もガラガラ」という声も複数。制限解除は手放しでは喜べないのです。コロナ感染者数の減少、それに付随しての安心感の上昇を待つよりない。

国民の不安がぱっと消えることはないのだ。

一方で、売れている公演もあります。たとえば先日伺ったオペラシティの藤田真央ピアノリサイタルのように「満席」で追加公演もぎっしりという公演もありまして(市松模様です)、素晴らしいことです。藤田真央さんは爆発的に弾けるから、本人めちゃ楽しそうやったしね。こんなこともできますけど、ほらほら、こういう風にもできますよ。

会場で立ち話をした知り合いによれば「オペラシティにこんな人がいるのは本当に久しぶり。市松模様にしたって満席というのはコロナ後たぶん初なのでは、普段はずっともっとガラガラや」とのことでした。こういった人気公演が、今後どういう売れ方をするのかも注視したいですね。市松模様だから売れたのか、制限なしでも売れるのか。そしていちばん重要なこととして、クラシック音楽のコンサートで感染者なしの実績をずんずん積んでいけるか。

ベルリン・フィルハーモニーは11月から市松模様でコンサートする(=制限を緩和する)というニュースも目にしました。

https://operawire.com/berlin-philharmonic-to-allow-up-to-1000-spectators/

「日本は先を行っている」と言える、かも知れません。ヨーロッパの音楽関係者も日本のこの制限解除の行き先はどうなるかと興味を持って眺めているとも漏れ聞こえます。

いやーあん時は辛かったすねハハハハハ!と笑いながら振り返る事のできる日が、一日も早く来る事を願っております。何にせよ皆様これからも安全第一で。ご安全に。