イワノフはジェフスキーの「不屈の民」を演奏することが彼にとっては「道」だという。ワンおばちゃんは彼に聞いてみた。なぜ“道”?
イワノフ曰く「義務とかそういう言葉で括られるのが嫌なのです。“この曲を弾くのが私の義務”とかいうのではなく、これが私の前に広がっている道。選択肢があってこの“道”を選びました、というのでもなく、気がついてみたらそこに道がまっすぐあり、自分が「不屈の民」を演奏している。その旅路の“道”。仕事でも、義務でもない。選ぶというのでもない。只々演奏すると、自分の考えが実行に移される。別にメッセージを伝えなければという使命感というのでもなく、聞く人がメッセージを汲み取ってくれる場合もあれば楽しんでくれる人もいる」
そう、普段は“道”を如何こうしようと思って我々は歩いている訳でもない。
通い慣れた道もあれば、初めての道….なるほど。
イワノフの肩の力が抜けたスーと入ってくる「不屈」はだから毎日通る“道”の様にいつの間にか自然に入ってくるのだと思った。気がついてみたらお風呂でメロディーを歌っているワンおばちゃんは妙に納得した。
そのイワノフが今回「不屈」のを止めるとまでいった。渋々五反田文化センターの10月20日をキャンセルしたのである。再び10月23日に「不屈の民」を演奏する事にしたのには訳がある。それに関しては明日また…….