アフガニスタンには女性だけで構成されるZohra Orchestra(ゾフラと読むのだと思う)という楽団がある。2019年には大英博物館、オクスフォード大学でも演奏し、オーストラリアのシドニー・オペラハウスでも演奏した経験を持つ。そのゾフラが先週3ヶ月ぶりにコンサートを行ったそうです。カタールのドーハで。
メンバーへのインタビュー(↑の上のURL)によれば、カタールでの生活は安全でその点は感謝しているけれど、友人たちや貴重な楽器は残さざるをえなかった。メンバーの何人かはまだアフガニスタンにいる。残されたメンバーが一日もはやく合流し、一緒にオーケストラの再建を目指したいと願っている。
このオーケストラは2016年に設立された。孤児や大変貧しい家庭出身のメンバーもいる。アフガニスタンでは女性にとってあらゆるものが宗教的に禁止され、特に音楽が禁止されている。女性は外に出るだけで「乱れている」などと叫ばれたということ。
アフガニスタンからの脱出は非常に困難だったし、自分たちが音楽家だということが知られたら生きては出られなかっただろう、と。その一方でカブールのことも忘れられず、カタールやドーハは好きだけれど、カブールほど好きにはなれないと涙ぐんだメンバーもいる。
タリバンは以前ほど強硬ではなく穏便な生活を約束しているが、音楽に対する考え方はまだ決まっていないようで、明確な指示はない。ゾフラ・オーケストラは新しい楽器を手にすることが出来た。今後も活動を続ける。アフガニスタンの伝統的な曲から西洋クラシック音楽まで幅広く演奏する。
以下は2019年3月15日、大英博物館での演奏の様子(演奏は17分30秒ぐらいから)