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ラフマニノフのスイスの別荘、ルツェルン州が約19億円で購入へ

ラフマニノフはロシアの作曲家。しかしながら後半生はアメリカを拠点に、作曲家としてよりも主にピアニストとして活躍します。それで莫大な富を得ることになるのです。アメリカンドリームであります。ラフマニノフは多忙な演奏旅行に加え、当時の新しい技術、録音によっても猛烈な額のお金を叩き出すことに成功したのであります。

ラフマニノフがアメリカにわたるのは1918年。なんやかんやお仕事に成功して十分な蓄えを得まして、ヨーロッパに拠点を作るのは1931年。スイスのルツェルンにヴィラ・セナールという別荘を建てたのであります。Villa Senarと綴るのですが、このセナールってなんや、と思って調べてみたらWikipediaに書いてあった。SErgei(セルゲイ)&NAtalia(ナタリア)・Rachmaninoff(ラフマニノフ)の略称だそうです。夫婦の頭文字っすね。サンキュー・ウィッキ。

ヴィラ・セナールがどういう建物かと言うと、画像検索した結果はこれこのとおり。例のルツェルン湖(正式名称はフィアヴァルトシュテッテ湖=4つの森の州の湖)に面していて、反対側の岸というか、ルツェルン駅方面のトリプシェンってとこにはワーグナーのおうちもあるよ。駅からはぐるっと湖を回り込んで行くことになるので、車で行くと22km、30分かかります。

この建物はずっとラフマニノフの孫が相続していたものですが、遺言ではルツェルン州に相続してもらってもいい的なことが書いてあるようで。ただし書き方が不明瞭で条件もついているともある。お孫さんには4人の子どもたちがいるようですが、ルツェルン州としては買い取りたいと思っている、どうやら遺族とは合意にいたっていると。購入したら運営はそのお孫さんがまさにセナールで2000年に設立したセルゲイ・ラフマニノフ財団に委託し、文化センターとして広く開放していきたいと願っているとのことだそうです。

https://slippedisc.com/2021/11/breaking-lucerne-steps-in-to-buy-rachmaninov-villa/

https://www.zentralplus.ch/kanton-luzern-will-sich-historische-villa-am-see-goennen-2224967/

購入金額は800万フラン(約10億円)で、改装費、とりあえずこの先10年の維持管理費を足して行って1545万フラン(約19.3億円)が予定されている。州議会が承認すると決定ということになるようです。いやしかし最近じわじわと円安で・・・・。

この建物については何年か前にロシア政府が買い取ろうと動いたことがあったのですがうまくいかなかったということもあったそうです。なるほど。