ウクライナ情勢がこの先いったいどうなるのかが全く見えません。さらに言うと今後どのように世界が動いていくのか、全く解らない。日本も全く他人事ではないと感じています。
ラトビアはロシア、そしてベラルーシとも国境を接する国で、その脅威を肌で感じ取っているのだろうと思います。首都リガで行われている音楽祭、リガ・ユルマラ音楽祭は今年の夏の開催を早々に中止することを決定しました。「ウクライナとともにある」というハッシュタグを付けて。
コロナが始まってから、コロナが原因で公演や音楽祭が中止になってきましたが、これからはそこに戦争という理由が加わることになるのかと思うと、なんともやるせない気持ちになります。
ウクライナでの悲惨な戦争が続いているため、この夏のフェスティバルを中止することを決定しました。これは決して軽々しくできる決断ではありませんが、このような悲劇的な時において、開催を見送ることは正しいことだと感じています。私たちは、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難します!
(中略)・・・私たちはこのような事態に深く心を痛めています。事務局として、また個人としても、この恐ろしい戦争の犠牲となったウクライナの人々をどのように助けることができるか、それが今の私たちの焦点です。
音楽祭のサイトを見ますと、7月1日から8月28日までの間に予定されていたコンサートにはゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管はじめロシア人アーティストの名前もいくつか見られます。
ヨーロッパにおいてはロシア人やロシア作品に対するボイコット活動が起こっています。またこの音楽祭が決断したように、戦争に伴う延期や中止というのは今後も出てくるのだろうと思います。それは瞬間風速的に、反射的に一瞬沸き起こってすぐに静まるたぐいのものではなさそうだ、という印象を持っていますが、この中止発表はそれを裏付けるものの一つです。夏がだめなら、いつならよいのか?これは何年も続く可能性がある。文字通り何年も。
ロシア人へのビザ発給は現在日本でも停止されていて、ロシア人は入国できない状況になっています。そしてそれはすぐに緩められるのではなく、長期化する可能性がある、ということも十分に考えられることです。