ジョージアの首都トビリシ出身のピアニスト、アレクサンダー・トラーゼが演奏中に心不全を起こしていたが「そのまま最後まで弾き切って病院に運ばれた」というニュースが先週ありました。その実際の動画がオーケストラの公式Facebookページに上げられていましたのでご紹介いたします(上の画像はそのキャプチャです)。
トラーゼは1977年にヴァン・クライバーン国際で2位に入賞していて(1位はデ・グローテ)、1983年にソ連からアメリカに亡命しアメリカを拠点に活動を続けているピアニスト。いま69歳。そうかもう69歳なんすね・・・。
共演したのはバンクーバー交響楽団USA、ん??んん・・・??
バンクーバーってカナダやろ、USAて何やねん?・・・うふふ、無知なあなた(私)のために教えて差し上げよう!!アメリカにもバンクーバーがあるんですよ。げえっ!!しかもアメリカのバンクーバーの方が歴史があるんやぞ。ほんまけ。せやで、細かいことはここへ行って勉強してきて。
ほえー(驚愕)。
トラーゼは木、金、土と日ごとに体調が悪くなり、極度の疲労を感じ、自力で歩くのも困難な状況に陥っていた。しかしコロナの検査を何度受けても陰性だったこともあり、4月23日のコンサート出演を決心。聴衆にはソリストが出演出来ないかもしれない、というアナウンスがあるも、医者と共にステージに登場、演奏した。
演奏したのはショスタコーヴィチの2番の協奏曲で、オーケストラがアップしたのは第3楽章の最後の20秒ぐらい。
いやどこからどう見ても必死のパッチでギリギリなんとか最後まで到達した感がすごい。最後の和音と共にフーッと息を付くのが生々しい。
演奏終了直後に病院に搬送されそのまま入院。検査の結果、演奏中に心不全を起こしていたということがわかったそうです。翌日も同じプログラムで公演が予定されていましたが、それは中止になったか曲目が変わったかソリストが変わったかのいずれかでしょう。
無理をせず、体調第一でまた元気に活躍されることを願っております。