ノーマン・レブレヒトが速報を出していて、それは何かというと、クルレンツィスが率いるロシアのアンサンブル、ムジカエテルナが外国人のメンバーに対して(つまりロシア人ではない音楽家たちに対して)、居住地をロシアに移すか、もしくは即刻解雇かいずれかを選択するように求めたということです。
https://slippedisc.com/2022/05/exclusive-currentzis-orchestra-fires-non-russians/
一次ソースは示されていません、メンバもしくは関係者からのリークではないかと推測されます。
これが本当だったとして、ではなぜそのようなことになるのかというと、このアンサンブルにはロシア第二の銀行であるVTB銀行が運営資金を出しているため、ということが大きな理由の一つとして挙げられることはまず間違いがないでしょう。
日本でも世界でも「文化と政治とは切りはすべき」という意見はたくさん見受けられますし、できることであればそうあって欲しいと思いますものの、現実はそう簡単に行くものではありません。
多くのロシア人の音楽家たち、特にロシア国内に主な拠点を持つ音楽家たちはこの戦争が終わるまでロシア国内、あるいはロシアの友好国という閉じた世界の中で活動をするようにならざるを得ないのでしょう。ロシア国内から見れば、西側諸国のほうが閉じた世界、という風に映るのかもしれません。
平和がもどってくることを強く願います。