植物繊維で作るチェロなるものが開発されたということだそうでございます。世の中にはいろいろなことを考える人がいるものです。多様性であります。ダイバーシティ。
https://www.thestrad.com/video/a-plant-based-alternative-to-cello-making/14916.article
弦楽器というのは木で作られるのが当然だと頭の中で例の色と共に思い浮かべるものですが、他の素材で作って何が悪い。いや何も悪くない。
ヤマハのサイレントチェロみたいに尖った形のものはすでにこれまでにもありましましたし、これまでに他の素材を試した人もたくさんいるのではと思いますけれど、植物繊維っていうのはなかなか思い浮かばなかったなあ(というかちらりと考えたことすらない)。
ベルギー出身の弦楽器製作家ティム・デュエリンク(ウェブサイトはここ。ダリのようなおヒゲがチャームポイント)は、亜麻を使った新しいチェロを制作。いやあ、亜麻なんて植物も知らなかったなあ。布と亜麻を重ね合わせ、さらに樹脂を注入して硬化させているんだそうです。なるほど。
この方はこれまでにもいろいろな素材で楽器を作ってきていて、発泡スチロール、代替木材、繊維強化複合材、カーボンファイバーなんかのチェロがあるというのだそうでございます。そういうのの専門家だということになります。亜麻は環境にやさしいということでSDGsです。本人楽しんでやってるんだろうなというのがよくわかりますし、そのまわりに集まっている人たちも面白がっているんだろうなと思います。
気になる実際の音はYouTubeへ。この若干クルレンツィス似(印象には個人差があります)のおっちゃんが製作者なのではありません。この方は試し弾きしているチェリストです。
今年の7月からは実物が展示されて、触ったり演奏したりできるようになるそうです。
愉快に楽しく、これは大事なことです。好き嫌いはいけません(好き嫌いをしてママに叱られている子がいま近くにいるんで)。