我が家人には得意技がある。それは、尾籠な話でまことに恐縮なのだが「トイレットペーパーを、ミシン目以外の場所できれいに切り取ることが出来る」というものだ。トイレットペーパーの不安が完全に払拭されず燻っているこのご時世において、効率という言葉が適切な、素晴らしい得意技である。いつも私は、口には出さぬもののその業績を目にするたび大変感心しており、折に触れ自分でも試みる。が、いつもむちゃくちゃになり、ほうと嘆息するのである。
以上、本日の散文終わり。
さてレブレヒトのリーク通り、昨日、ショパン国際コンクールは来年に延期が発表になりました。
来年には無事に開催できることを願いますが、だが来年の秋に予定通りの開催が出来るのかは、今はまだなんとも言えない。とりあえず延期だけ決定して延期先は「未定」としておくことも選択肢としてあったと思うのですが、それでは参加者のモチベーションが保たないということでしょうか。
なに言ってんだよ!来年秋なら絶対出来るだろうよ!・・・と私も言いたいのはやまやまですが、残念ながら今はまだ誰も確信を持って断言は出来ない。万が一来年だめだったら事務局はどうするつもりなんだろうと思いますが、今はまだ口には出さないけれどプランBが用意されているのでしょう。
んで、「いつなら」という点でショパンコンクールとも関連しますが、今日のお話はサー・キャメロン・マッキントッシュ氏です。
キャメロン、フー(誰)?英国を代表する演出家の一人です。キャッツ、レ・ミゼラブル、オペラ座の怪人などのミュージカルやなんかを手掛けてきた方です。知らん、っていう人も「サー」が付いてるから、成し遂げた人なんですね、っていうことがわかるでしょう。(偉そうに書いてますが私も今日知った。無知ですいません)ニューヨークにブロードウェイがあるなら、ロンドンにはウェストエンドがあるよ。
このサー・キャメロン・マッキントッシュが語った内容がBBCニュースで採り上げられていました。‘Theatres could be closed until next year’(劇場は来年になるまで閉まったままかもしれない)。
“For major producers both sides of the Atlantic, the truth is until social distancing doesn’t exist any more, we can’t even plan to reopen,” he said.
“We will be back, but we need time to get back. If we don’t hear [about lockdowns lifting] in a few weeks, I think the truth is we won’t be able to come back until early next year. I think that’s quite clear.
“And the longer it is until we can say social distancing is gone, the longer it’ll be for the theatre to come back.”
大西洋両岸の著名プロデューサーたちは、ソーシャルディスタンスというものが存在しなくなるまで、再開のプランを立てることすら出来ない。
我々は戻ってくる。しかし時間がかかる。今後数週間たってロックダウンの解除の見通しが立たなければ、現実的には来年の早い時期までは再開が出来ない。これは誰の目にも明らかだ。
もちろん、ソーシャルディスタンスの存在が長引けば長引くほど、再開までの道のりも長くなる。
https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-52525380
ちなみに現状、英国は5月31日まではすべての公演を禁じています。
日本と英国とでは状況も違うので単純に同じように言うわけには行きませんが、日本でもクラシック音楽のコンサート、とくに大きなものは再開にさらに時間がかかることになる可能性があります。