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米フィラデルフィア市「イベントは2021年2月末まで禁止」

7月14日火曜日、50人以上が集まるイベントは2021年2月いっぱいまで禁止、という発表がアメリカのフィラデルフィア市(ペンシルバニア州)、ジム・ケニー市長からあったそうです。ちなみにペンシルバニア州は感染者数10.2万人、死者の数7001人。

https://www.reuters.com/article/us-health-coronavirus-philadelphia/philadelphia-mayor-cancels-large-public-events-through-february-2021-due-to-covid-19-idUSKCN24F235

この命令は、公共空間で50人以上の人々を含むイベント全てに適用されるそうです。コンサート、パレード、フェスティバル、フェア、フリーマーケットなど。

そもそも、アメリカはやっぱり厳しいよね、とは誰もが思うところだと思います。日本の国境が今後開けられるにあたっても、多分アメリカは最後の方になるのでしょう。各所から聞こえてくる情報からもそんな感じがしております。

あくまで個人的な考えですけれど、当面の結論として「アメリカからアーティストを呼ぶことはしばらく諦めたほうがいい」。しばらくっていうのがどの程度しばらくなのかは分からないのがつらいところ。最悪「年単位」もあり得ると思っています。

とはいえ日本だって不安定なのは変わらず、とくに最近のじわじわと全国的に増えていっているこの感じを見ていますと、今後どうなるかわかりませんね。皆様が指摘されているとおりGo Toキャンペーンが抱える不安要素もあります。劇場の50%制限はなくして欲しい、という声も聞こえますけれど、仮に全席着席オーケーということになったとしても、いまはまだ消費者心理が冷え込んでいるなどの理由で、お客様はすぐには戻ってこないのだろうなと思います。大ホールが満席に!という状態はいつになることやら。

禁止措置には例外がある

話をアメリカにもどすと、あーこれでフィラデルフィア管弦楽団もアウトかと思いますやんか、普通。ところがなんと、これには例外事項があって、

The mayor did note that this did not apply to events taking place on private property, including performance venues and stadiums, thus indicating that most opera companies and orchestras will likely make their own determinations as to how to proceed with the 2020-21 season.

https://operawire.com/philadelphia-mayor-shuts-down-large-public-gatherings-in-city-until-end-of-february-2021/

「民間の劇場やスタジアムは含まない」というから軽く衝撃を受けるではありませんか。公共ホールはだめ、でも民間のホールならオーケー。

屋外のイベントを厳しく禁止しておきながら、民間の建物であればオーケーというのは大変奇妙に映りますが、ここはアメリカだから、個人の権利は強力に保証されるってやつなのかな。市長の権限にも制限がある、ということなのか。

そういうわけで、フィラデルフィア管弦楽団のコンサートについていえば、本拠地のキメル・センターが公共ホールではないので禁止ではないのだそうです(やるかどうかは別)。またオペラ・フィラデルフィアの本拠地であるアカデミーオブミュージック(1857年オープン、ストコフスキーやオーマンディがいわゆる「フィラデルフィア・サウンド」を奏でていたところ)についても、フィラデルフィア管の持ち物だそうなので禁止されていません。しつこいですけど、やるかどうかは別。

ただキメル・センターのウェブサイトを見ていくとどうも半官半民みたいな感じがするんですよね。間違ってるかもしれないけれど。ちょっとでも民間企業が入っていたら、それは民間と分類するっていうことなんでしょうかね。

うん、複雑。