チェコを代表するオーケストラ、チェコ・フィルから、来週始まる新シーズンにあたってのアナウンス。オーケストラを半分にわけて、お互いに会わないようにするんだそうです。
https://slippedisc.com/2020/09/czech-phil-splits-in-two-to-limit-quarantine-risk/
会わないようにする、というルールをどこまで厳格にやるのかはわかりませんが、まあどんだけやったって「内緒でビール飲みに行こうぜ!」「っしゃ!」みたいな事も起こり得るとは思うんですよね。まあそれはそれで、という感じなのかもしれませんけれど、とりあえず半分にするっていうのは面白いアイデアかもと思いました。
9月23日のオープニングコンサートではマーラー5番がドヴォルザーク8番に変更になったと。これ(↓)。前半はトリフォノフ(ピアノ)とショスタコーヴィチの協奏曲1番。
https://www.ceskafilharmonie.cz/en/
お客さんも平土間(1階席)とバルコニー(2階席)で500人ずつ半分にわけられて、入り口も別なら交流も不可となっている模様です。最大1000人に制限。「1000か、なるほど、半分ぐらいね」と総座席数2000席ぐらいのホールを思いうかべたあなたは間違い、ドヴォルザークホールは1148席しかないので87%です。
https://www.rudolfinum.cz/en/about-the-rudolfinum/rudolfinum-halls/dvorak-hall/
客席の制限はゆるめ&初日チケットは完売。おめでとうございます。
「チェコ・フィルは大所帯だからそういうことが出来る」という声もあります。そうですね。チェコ・フィルは団員124人いるらしいし、何ならオーケストラ・アカデミーもあるから、アカデミー生(学生さん)にエキストラを頼むことも出来る。というわけで実際にこのやり方が出来るオーケストラは世界でもそう多くはないと思われますが、このやり方を採用しますと、グループAで感染者が発生した場合でもグループBが出演できる。公演中止のリスクが半分ぐらい?・・・になるの?かな?とかそういう感じになります。
ABグループ同時に感染者が出る能性もありますけれど、もうそうなったら「しゃーない」っちゅうことっすね。「あかん言うたのに君らがビール飲みに行ったからやで。ほんま君ら仲良しなんやから」。
ビールビールって言って申し訳ありません。プラハで20年前に飲んだビールが安くて美味しかったっていう記憶をだいぶ美化しています。たしか500mlのビール瓶1本30円ぐらいでした。お店で飲んで60円とか。あの時お世話になった横山先輩ご夫妻(仮名)は、お元気でしょうか。
いずれにせよ大編成の作品の演奏はなかなか難しいわけですから、小さな編成でも演奏可能な作品を採り上げていく、ということでしょう。19世紀末以降の巨大編成作品、リヒャルト・シュトラウスやらマーラーやらシェーンベルクやらのどでかい作品とか、あるいはベルリオーズのカンタータ《帝国》を初演の規模でやりたいとか思わなければ全然オッケー。
あー55年万博のあのベルリオーズの指揮、忘れられねえな。11月16日のAプロ最高だったわ・・・(ボケがマニアック過ぎる)。