昨日から爆発的に拡散されている長さ3分ぐらいの動画。アルツハイマーで車椅子に座った女性に白鳥の湖をヘッドホンで聞かせたところ、手を動かし初め、目には輝きが戻り踊り始める、というもの。
この女性はマルタ・C・ゴンザレスと言うお名前で、ニューヨーク・シティ・バレエで1960年代にプリマとして活躍したバレリーナだそうです。録画されたのは昨年(2019年)祖国スペインのバレンシアで(昨年お亡くなりになっているそうです)。
記憶は失っていても、身体は覚えている。
アントニオ・バンデラスもツイッターで「音楽の力には興奮させられる!」とコメントしていました。
昨日の若い演奏家の訃報もそうなのですが、音楽や踊りとはいったい何なのだろうかとか、あるいは自分はどう歳を重ねていくのだろうか、なんてことも改めて考えさせられる。自分の命はいつまで続くのかわからないし、どういう老い方をするのかもわからない。なるべく他人に迷惑のかからないように生を終えたいとは常々思っておりますけれども、どうなるかは誰にもわからない。
この動画を見てかつての大野一雄も思い出しました。100歳を越えてなお踊り続け、アルツハイマーとも戦った伝説の舞踏家、大野一雄(1906-2010)の生き様は、若い人たちにも知ってほしい(なんて書くと急に説教臭くなっちゃうけれど)。