ソーシャル・ディスタンスの時代です。誰も触れてはならぬ。ネエッスゥーン・フレルナー、ネッスーン・フレルナー・・・・。うむ、字余り。
シュトゥットガルト・フィルの協力のもと、ドイツの現代アート作家、フロリアン・メナート氏による、コロナ時代のソーシャルディスタンス・オーケストラが爆誕した!!
本当か。
本当かどうかは、以下の映像をご覧になるとよい。多数用意されたバブルの中に一人の演奏家が「ソーシャル・ディスタンス・スタックス」(Stack=[干し草、書類などの]山、積み重ね、堆積、煙突)と題されたインスタレーションっての?ともかくバブルの中に入ってっから。このプロジェクトは現在も進行中で、様々なシーンが今後作られる予定だそうです。
ここで演奏されている音楽は、ラヴェルの《ラ・ヴァルス》だね。古き良き19世紀のウィンナ・ワルツへの憧れから書かれたと言われるこの作品は、今現実にコンサート活動がほぼ完全に制限されてしまっているドイツのオーケストラにとって、その図式をなぞるような、憧憬に満ち満ちたものなのだ!!見よ、演奏している者たちのはちきれんばかりの笑顔を!!(あんまり深く考えずに書いています、すいません)
大規模な編成の作品であるはずの《ラ・ヴァルス》にしては人数が全然足りないように見えるし、指揮者がいないようにも見える。そもそもラ・ヴァルスなんか演奏していないんではないだろうか。いや、それだけではない、チェロのエンドピンがバブルを突き破らないのかということが不安になるし、管楽器奏者は窒息しないのか、管楽器奏者に限らず、みんな息は大丈夫か。もし感染者が中にいたら、そのバブルの中はスーパー濃度の高い事になると思うがそのあたりは大丈夫なのか。
そんな様々な不安すべてが、この作品の意図していることだと思われるのです。そう、みんなコロナで不安なんだよ。今の世の中のキーワードは、不安なのだ!!(・・・と超勝手に解釈)
ソーシャル・ディスタンス・スタックスの写真とかをもっと見たい方は以下、ご本人のサイトへどうぞ:
http://www.florianmehnert.de/