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フランス、ナントの音楽祭ラ・フォル・ジュルネ、予定通りの開催を断念。4月に延期。

東京でラ・フォル・ジュルネと言いますと、ゴールデンウィークの有楽町での一大イベント、というイメージですが、本家本元フランスのナントでは冬、2月に開催されております。この音楽祭が始まったのは1995年というから、もう26年経つんですよ。この音楽祭には毎年テーマがあって昨年はご多分に漏れず「ベートーヴェン」。

東京は2005年から開催しているんで、今年16年目ということになります。去年、東京公演は中止になりましたが、本家のほうは、去年は無事に開催されてたんですよね。Diapason誌によれば去年は14万枚チケットが売れて販売率は97%。さすがベートーヴェン、動員力が違うわと言ったところか。1800人の演奏家が合計271回のコンサートに出演していたそうです。いまこれを振り替えると隔世の感がありますかね・・・。

しかし今年の冬は無理やった。2月5-7日までで《バッハとモーツァルト》をテーマとして予定されていたナントのラ・フォル・ジュルネはとりあえず延期することが発表されております。驚きはない、というよりむしろ「やっぱりね」。

https://www.diapasonmag.fr/a-la-une/la-folle-journee-de-nantes-est-reportee-31946

http://www.follejournee.fr/

公式にでかでかとreportée[延期]って書いてある(ちなみに中止はannuléeです)。4月9-11日に移す、と。

だが・・・4月に開催できるのか、と思うのは私だけはないかなと思います。少なくとも通常どおり100%座席を販売するのは無理なんじゃないか。たらればは良くないのかもしれませんけれど、ワクチンが順調に接種されたとしても、4月頭に広く行き渡っているとは思えないし、ワクチンが効かない変異種が見つかる可能性もある。何とか開催されたとしても、客席数は恐らく大幅に制限せざるを得ないでしょう。

お祭りっていうのは賑わいがあるからこそワクワクするし良い思い出となる。スッカスカの会場では気分も盛り上がりませんね。まして複数会場で同時にコンサートをやって一気に大勢の人を会場に集めるのがフォル・ジュルネのスタイルですから、会場が閑散とすると、観る方も演奏する方も気分は高ぶりませんね。いやはや、コロナ強し。

新たなチケット発売日は3月20日の午前9時とあります。かなり直前の販売だが、今はこのようにせざるを得ない。