さあみんな心の準備はいいかい?モーツァルトのピアノ・ソロ作品「アレグロ ニ長調」がもうすぐ世界初演されるんだって!
https://www.classicfm.com/composers/mozart/newly-discovered-piano-piece-performed-265th-anniversary/
えー!なになに、ガヤガヤ!!ドヤドヤ!!
17歳ごろの作品です。うわっ、まだ若い!とか君いうことなかれ。もうこの頃にはね、交響曲なら20曲以上書いているんですよ。
モーツァルト大好きな方々にとっては素晴らしい朗報、でしょうか。ケッヘル番号は「K626b/16」が付されている。長さは94秒ほどとのこと。たった1分半とは言えモーツァルトはモーツァルト。同時に楽譜も発売されるんですってよ!いよっ、さすが!商売は大切ですよね!
作品発見までの経緯も書かれておりました。だいたい以下のような感じらしいです。
おそらく1773年の早い時期に書きはじめられ、三回目のイタリア旅行からザルツブルクに戻る頃に完成されたのではないかと思われる。モーツァルトの末っ子フランツ・クサーヴァーの遺産から公務員でアマチュア音楽家のアロイス・フックスの手にわたり、なにかの手違いで手放されて以来、行方不明となった。
1880年代にはウィーンの古書店が所有していたが店主が死亡した後、1899年にオークションにかけられた。この頃からケッヘルの作品目録がこの作品に関して言及するようになる(第3版およびそれ以降)。1900年から28年までの間、何度もオークションにかけられたが学者たちによって精査されることはなかった。
ついにこの楽譜は(けっこうボロボロだった)2018年、モーツァルト財団に売却された。売却したのは、フランスとオランダの血を引くエンジニアの家族で、このエンジニアが1920年代にパリで購入したものだったという。
財団の手に渡ったのが2018年なのに初演にこぎつけるまでになぜ3年もの時間がかかるのか。真贋鑑定に時間がかかった?それともモーツァルトらしからぬ悪筆によって音符の特定が困難だったか?
やっぱ前者の方ですかね。宝石や絵画にも贋作があります。モーツァルト作品にもアデライード協奏曲などの贋作があります。クライスラーみたいに自作を他人の作品だと偽って演奏し続けたケースもあります。「本物でっせ!」と発表したあとに「偽物やったごめん」という流れになってしまってはメンツ丸つぶれの大打撃だ。コンスタンツェも墓の下でクスクス笑うわ。だから慎重に鑑定したんでしょう。
気になる世界初演はこのご時世なのでオンラインで誰でも聞ける!たったの4.9ユーロを払いさえすれば!!演奏は、世界をときめく若きスター、チョ・ソンジン!!ここから見てね。
テノールのロランド・ヴィラゾンがプレゼンターになっていて、予告動画も上のURLから見られるんですけど、ヴィラゾンが例の異常なテンションでウッキウキで話していて、なんだか嘘くさいが大丈夫か、と一抹の不安を持つのは私だけではありますまい。ヴィラゾン、「演奏するのは、ションジン・チョッ!」って言っててちょっとかわいい。
この初演で演奏されるのは以下のとおり
Wolfgang Amadeus Mozart
Piano Sonata No. 12 in F major, KV 332
Piece in F for keyboard, KV 33B
Allegro for a piano sonata in C major, KV deest
Allegro for a piano sonata in D, KV626b/16
世界初演は日本時間の1月28日木曜日、午前2:00から。さあ集まれモーツァルトマニアども!!(すでにチョ・ソンジンファンの間では話題になっている模様)