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昨夜発表された日本の1月末までの入国制限について調べてみた

昨夜「1月末まで全世界からの入国を拒否」という内容のニュースが出まして、この小さなクラシック音楽業界もユサユサと揺れました、いや、ユッサユッサかな?(比喩です)。あちこちから私のスマホに連絡があり「聞いた?」「これ読んで」など、噂がヒュンヒュンと飛び交ったのであります。

どういう内容かと言うと、どうやら12月28日から1月末まで全世界からの外国人の日本入国が拒否されるようなのです。

【独自】全世界からの新規入国を拒否へ(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/d08477290c34646814a08e51d8b423304bc5adea

なるほど・・・・。いろいろやりとりをして寝て起きましたところ、今度は「例外がある」というニュースがヤフーに出ているのを見まして、私は再度フニャフニャと驚きました。「一部のビジネス客継続」と書かれているのです。出た例外!これによって実質骨抜きか、と思いながら本文を読んでも・・・・うまく理解できない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d108ee78830af08e61878497324778285ec7a355

上の朝日新聞の記事によれば「中韓など16カ国・地域」は現状維持とある。ところが16カ国・地域というのがどこなのか記載がない。それでは一次ソースを確認しましょうということで外務省のウェブサイトに行ってみたところがこちらも大変理解が困難(私の頭がトコロテンなのがよくないのです)。

新型コロナウイルス感染症に関する新たな水際対策措置(2020年12月26日)-外務省
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C090.html

全文貼っときます。面倒な人は読み飛ばしてくださってOK:

●12月26日、日本において新たな水際対策措置が決定されました。

https://corona.go.jp/news/pdf/mizugiwataisaku_20201226.pdf

●本件措置の主な点をお知らせ致しますので、日本への御帰国等の際には、御留意いただくとともに、最新の情報を御確認ください。

12月26日、日本において新たな水際対策措置が決定されました。本件措置の主な点は以下のとおりです。

●全ての国・地域からの新規入国の一時停止

  本年10月1日から、防疫措置を確約できる受入企業・団体がいることを条件として、原則として全ての国・地域からの新規入国を許可しているところですが、本年12月28日から明年1月末までの間、この仕組みによる全ての国・地域(既に12月23日及び25日に決定を行っている英国及び南アフリカを除く)からの新規入国を拒否することとなります。

(注1)上記に基づく措置は、12月28日午前0時(日本時間)から行われます。

(注2)この仕組みを使うことを前提とした発給済みの査証を所持する者については、原則として入国を認めます。ただし、本邦への上陸申請日前14日以内に英国または南アフリカにおける滞在歴のある者、並びに令和3年1月4日午前0時(日本時間)以降の入国者で、本邦への上陸申請日前14日以内に感染症危険情報レベル3(渡航中止勧告)対象国・地域における滞在歴のある者を除きます。

●全ての国・地域への短期出張からの帰国・再入国時における特例措置の一時停止(日本国籍者も対象)

  本年11月1日から、日本在住の日本人及び在留資格保持者を対象に、全ての国・地域への短期出張からの帰国・再入国時に、防疫措置を確約できる受入企業・団体がいることを条件に、14日間待機緩和を認めているところですが、本年12月28日から明年1月末までの間、この仕組みによる全ての国・地域(既に12月23日及び25日に決定を行っている英国及び南アフリカを除く)からの帰国者・再入国者については14日間待機緩和を認めないこととします。

●検疫の強化

国内で変異ウイルスの感染者が確認されたと政府当局が発表している国・地域(英国及び南アフリカを除く)(注1)からのすべての入国者及び帰国者(ビジネス・トラック及びレジデンス・トラックによる入国者及び帰国者を除く。)について、本年12月30日から明年1月末までの間、出国前72時間以内の検査証明を求めるとともに、入国時の検査を実施します。検査証明を提出できない方に対しては、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設に限る。)で14日間待機することを要請します。

 (注1)該当する国・地域は、外務省及び厚労省において確認の都度、指定し公表します。12月26日現在、該当する国・地域は以下のとおりです。

   フランス、イタリア、アイルランド、アイスランド、オランダ、デンマーク、ベルギー、オーストラリア、イスラエル

(注2)本邦への上陸申請日前14日以内に注1の国・地域に滞在歴のある入国者及び帰国者を対象とします

(注3)上記に基づく措置は、12月30日午前0時(日本時間)から行うものとします。今後指定された国・地域については、指定の日の4日後の日の午前0時から実施します。

※ 外務省感染症危険情報発出国については、外務省海外安全ホームページ( https://www.anzen.mofa.go.jp/ )を御確認ください。

※ 査証制限措置対象国については外務省ホームページを御確認ください。( https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html )

(問い合わせ窓口)

○厚生労働省新型コロナウイルス感染症相談窓口(検疫の強化)

日本国内から:0120-565-653

海外から:+81-3-3595-2176(日本語、英語、中国語、韓国語に対応)

○出入国在留管理庁(入国拒否、日本への再入国)

  電話:(代表)03-3580-4111(内線4446、4447)

○外国人在留支援センター内外務省ビザ・インフォメーション

  電話:0570-011000(ナビダイヤル:案内に従い、日本語の「1」を選んだ後、「5」を押してください。)一部のIP電話からは、03-5363-3013

○海外安全ホームページ

  https://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版・スマートフォン版)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html (モバイル版)

最初の方に「(注2)この仕組みを使うことを前提とした発給済みの査証を所持する者については、原則として入国を認めます。ただし、本邦への上陸申請日前14日以内に英国または南アフリカにおける滞在歴のある者、並びに令和3年1月4日午前0時(日本時間)以降の入国者で、本邦への上陸申請日前14日以内に感染症危険情報レベル3(渡航中止勧告)対象国・地域における滞在歴のある者を除きます。」

・・・とあり、すでにビザを持っていれば入国できるのはないかと一瞬錯覚しますが「本邦への上陸申請日前14日以内に感染症危険情報レベル3(渡航中止勧告)対象国・地域における滞在歴のある者を除き」とある。なるほど。

レベル3に該当する国がどこなのかは以下ページをご覧ください。

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcareahazardinfo_16.html

例えばヨーロッパ(西側)なんて全部レベル3。トルクメニスタンとシリアぐらいやレベル2は。だから、実質欧米からの入国は不可となったということです。

ただし例外があって、すでにビザを持っていれば(英国と南アフリカ国籍の人および14日前までに英国と南アフリカに滞在した人を除き)1月3日までは入国できるみたいなんですが、12月28日つまり明日から入国拒否なのになぜ1月3日まではオッケーなのかがわからない。コレナンデ商会。ざっと眺めた感じ記載もなさそうです。霞が関方面のあちこちに電話をかけてお尋ねしてみた結果、はっきりそうだとは言ってもらえませんでしたが、どうやらこれはすでにビザを持っている人がかけこみで入国できるための救済措置である、という印象を受けました。なるほど。

そして例外の「16カ国・地域」についてはここにも記載がない。ググったりしながらうんうん2分21秒ぐらいかけて探した結論としては、どうやら以下の国・地域ではないかと思われます:

国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について(令和2年12月27日)-外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/cp/page22_003380.html

ここに「ベトナム、タイ、豪州、ニュージーランド、カンボジア、シンガポール、韓国、中国、香港、マカオ、ブルネイ、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、台湾」という記載があって、ちょうど16だ。だから恐らくこれらの国・地域からのビジネス入国については引き続き認められる、ということでしょう。

16じゃなくて11と書かれているニュースとかもあってますます混乱しますが、いずれにせよ基本アジアとオセアニアなのではないかと思われます。

結論を書くと、欧米からの外国人の入国は、ビザを持っている人でも1月4日から1月末までは認められない、ということかと思われます。ただしすでに来日していて隔離中の演奏家についてはこの期間中もコンサートへの出演は可能かなと。間違っていたらご指摘ください。修正いたします。

蛇足ですが同じ外務省のページなのに上のURLは西暦で下のURLは和暦なところに現場の混乱が透けて見えるようです。官僚の皆様本当に連日お疲れさまでございます・・・。