ツィメルマンが来年10月に5曲の協奏曲を一日で弾く件(アムステルダムにて)

なるほど、と思ったのですが、ツィメルマンが来年10月にアムステルダムのコンセルトヘボウでベートーヴェンの協奏曲5曲を一日で演奏することになっているそうです。最初このニュースを見たときは、ふーん、程度で流してしまっていたのですが、けっこう話題になっているのか、あちこちで目にするようになりました。なるほど。とまた思いました。

こういうのは「マラソン・コンサート」といいまして、日本でもそれなりの数が行われているものでして、演奏家によっては「人間的ではない」とか「クオリティが落ちる」とか言われる方もいますが、求められるものはそういう完成度の高さももちろんなんですけれど別の意味の方が大きく、けっこう絶大なインパクトがあります。お客さんも大興奮となります。有名なところでは毎年ベートーヴェンの交響曲9曲全曲演奏会を東京でやっていますよね。このコンサートはマゼールが全部振ったという年もあり、その宣伝を見たときはよくマゼール受けたなと思いました。

私が個人的に体験した一番強烈な公演は、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲を一日で、というものでした。アトリウム弦楽四重奏団にやっていただいたもので、朝一番ではじめて、終演したのは夜の10時を過ぎていたと思います。いやはや。お客様の盛り上がり方もはんぱなかったですね。演奏家の側も満足で上気していました。

マゼールだってやったんだから、ツィメルマンだってやっては不思議ではない、とも思われるかもしれませんが、ツィメルマンは完璧主義者だと思うので、こういう企画にあまり積極的ではないのではないかと思うんですよね。やっちゃうというのが面白いです。人は何を考えるかわかりませんね。いやーおもしろい。しかもオーケストラはコンセルトヘボウ管。オケの組合との話し合いは楽ではなかったのではないかと想像いたします。

なになに、コンセルトヘボウのサイトを見ますとチケット代金は170ユーロ~42ユーロとなっていて、休憩は1回とあります。まじかよすごいな。指揮者はグスターボ・ヒメノ。2020年10月11日日曜日、開演13:00、終演予定は17:30。(さすがに日曜だね)。ドリンクスはチケット代に込みとなっているそうです。日本のツィメルマンファンの皆様、ベートーヴェン好きの方、あるいはコンセルトヘボウ大好きな方、ぜひ奮ってご参加ください。私?私は・・・・残念ながらパスいたします。

あっ、チケットももう売り出していますね。もうけっこう売れてますやん。70%ぐらいは売れてますねこれ。すごいわ。完売間違いなしやね。やっぱり左から売れるんですね。おもしろ。

それにしても、実際探してみますと世の中にはいろいろな全曲演奏会をやっている人がいまして、グスタフ・クーンはたしか一日でワーグナーのリング全曲、というのをやったはずですし、グッドイヤーというピアニストは一日でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会、というのもやっています。先日は戸塚でゴドフスキーの練習曲全曲演奏会がありました。これもいろんな意味でめちゃレア。

あとは何があるかな、何を聞いてみたいですか。個人的にはスクリャービンのピアノ曲一日で全曲演奏会、とかバルトークのミクロコスモス全曲演奏会とかも聴いてみたい気もしていますが、あまりにも小さな曲がたくさん並ぶと、弾いている方よりも聴いている方が途中で挫折しそうです。

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