モーツァルト《後宮からの誘拐》の楽譜に大変珍しいバグ見つかる

上の楽譜がそうなんですけど、すぐ見つけられました?

楽譜って、実は物凄い労力をかけて作られているということはご存知ですか。作曲家が一生懸命音符を書く、という行為がまずめちゃくちゃ大変で、才能やら経験やらが複雑に入り乱れた結果なんすけど、楽譜を出版する、という行為もまためちゃたいへん。出版という産業が活発化するモーツァルトの時代ぐらいからバグ(間違い、ミスプリ)との戦いであるのだ。ベートーヴェンの手紙にも「あそこが違ってる」とかそういう感じの、出版社とのやり取りがあるらしいすよ。

ピアノやヴァイオリンソロの楽譜であればそこまで大変ではないけれど(それでも大変だけど)、室内楽やそれ以上の場合は「パート譜」と呼ばれる「楽器ごとの譜面」もあって、そっちの譜面にも間違いが入り込まないよう校正する必要があるわけ。これがいい加減だと、合奏した時にへんな音が交じることになって、あれ?ということになって、みんなの頭にクエスチョンマークが出るわけです。おぅ、細けえこたあいいんだよ!・・・だめです。

たとえばビゼーは校正が得意だったらしくて、全然売れなかった時代、校正の仕事、それから編曲(オペラの人気アリアを家庭でも演奏できるように「ピアノと歌」バージョンの譜面にする、とか、オーケストラ作品をピアノ版、ピアノ連弾版とかにする、とかそういうの)で食っていたらしいです。早くて正確だったらしいです。ただ、ギャラが安すぎたんでブツブツ言ってたらしいです。いよいよ《カルメン》が大爆発ヒットする直前、セーヌ川での水泳がもとでお亡くなりになったのは本当に残念すね。

前置きが今日も長くなってしまいましたが、ウィーン国立歌劇場で来週の月曜、12日にプルミエ(新演出初日)を迎えるモーツァルトの《後宮からの誘拐》はただいま絶賛リハーサル中らしいんですが、そこでの出来事。

第二ヴァイオリンの楽譜に珍しいバグが!!!というお話です。はいこれ、どうぞ。

うっひょー。これは珍しいというか、初めて見るバグ(虫)だ。こういうの時々起こるんですかね、起こりそうですね。新しく出た楽譜を使ってるんですかね、それとも以前からの楽譜なんですかね。でももし以前からあったのならみんな気がついてますよね。どうやって紛れ込んだのこれ。

楽譜オタクの皆様ならこの譜面がどの出版社のものなのかがすぐおわかりになるのでしょうか。ツイートしているのがベーレンライターだから、ベーレンライターの楽譜なのかな?あとこれ、今後修正されるんですかね?ベートーヴェンみたいにとりあえず上から紙、貼っときます?

・・・こういうことが起こるから、やっぱり校正って大事よね!(このバグはたぶん校正では防げない)

4.1 11 votes
この記事の評価
guest
1 コメント
古い順
新着順 高評価順
Inline Feedbacks
View all comments
ぬると

つまり…どういう事だってばよ!?