ムーティ、転倒する

若者だって危険だけれど、80歳の老人が転ぶのは大変危険。結果としてそれが命取りになることもあるし、寝たきりになることもある。

このニュースはレブレヒトが書いていてそのブログに動画が貼り付けられているのですが、ここで書くかどうかちょっと考えてしまいました。人の失敗を笑ったり、まして不幸を喜んだりなんかしたらいけない、と私も子どもたちに常に私も言っています。老巨匠と仕事をするにあたって注意深くあるべきという教訓の意味で触れておくことといたしたい(もちろん老人に限らず音楽家は身体が資本ですから、我々は誰に対しても注意深くあるべきなのですが)。

ムーティは何年か前にも転倒して手術をしたことがあると記憶していますが、今回直接的な怪我はなかったようで、不幸中の幸いだったと思います。立ち上がった後に冗談を飛ばしてその場を安心させたようでもあります。あとになって後遺症が出なければいいのですが。

場所はナポリ音楽院。先月末のことのようだ。ケーキを持って階段を降りてきて、降りきったあたり、もしくはその一歩手前?で段差につまずいたか、あるいはイスの脚に引っかかったか。一緒にケーキを持って階段を降りてきた女性は生きた心地がしなかったと思われる。

私自身(前にもどっかで書いたような気がしますが)、自分の目の前で老人が倒れたことがありまして、その老人というのがレオン・フライシャーというピアニストで、サントリーホールの近くのスタジオの入り口で、ちょっとした段差があって、それを乗り越えようとして・・・引っかかってぐらり~、バッ・・・タン・・・と転んだ(そのときのご年齢は70台後半)。

お身体が大きかっただけに、転んだ時にとっさについた腕に負担がかかったと思うのですがちょっと擦り傷が出来ただけで大事故にはならなかったのでした。いや、あれは本当に目の前が真っ白になりました。「100%自分が悪いんだから気にしないで」と言われましたが、とてもじゃないがそんなふうには思えませんでした。

わたしもこれからも常に気をつけていきたい。

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