【訃報】ドミトリー・バシキーロフ(1931-2021)、偉大なるピアノ教師

我らがワンおばちゃんもツイートしておりますとおり、ピアニストのドミトリー・バシキーロフが一昨日すなわち2021年3月7日にお亡くなりになりました。89歳。長年住んだスペインのマドリードで。

バシキーロフ、who?という方も結構おられるでしょうか。コンサートの舞台の最前線で活躍するスターピアニストではなく、どちらかと言うと裏側にいる人でした。すなわち教師としての活躍が際立っていた。名教師として知られた人物だったのです。サッカーで言うところの名監督のような人でしょうか。選手としての活躍はそれほどでもなくとも偉大な監督になった人って結構いますよね(もちろん腕はトップクラス)。そういう感じの人物。つまり、現代のクラシック音楽界における偉人の一人でした。

ジョージアのトビリシ出身で、トビリシではエリソ・ヴィルサラーゼの祖母アナスタシア・ヴィルサラーゼに学び、モスクワのチャイコフスキー音楽院ではゴリデンヴェイゼル(この方は第一回チャイコフスキー国際コンクールの審査委員長を努めた人物。フェインベルク、ニコラーエワ、ベルマン、カプースチンなんかがゴリデンヴェイゼル門下)に学んだ。

1955年ロン=ティボー国際コンクールで最高位(2位)。1957年よりチャイコフスキー音楽院で教鞭をとりはじめ、パリ国立高等音楽院、ザルツブルクのモーツァルテウムなどヨーロッパの重要な教育機関で教える。1991年の創立時よりマドリードのソフィア王妃高等音楽院で教えた。

著名な門下生に名を連ねるのはアルカーディ・ヴォロドス、ドミトリー・アレクセーエフ、ペーター・レーゼル、ダン・タイ・ソン、ダヴィッド・フレイ、キリル・ゲルシュタイン、デニス・コジュヒン、エレーヌ・グリモーなど。マスタークラスでその教えに触れたピアニストはさらに多い。娘のエレーナ・バシュキロワもピアニスト。エレーナはダニエル・バレンボイムの再婚相手であり、二人の間にはヴァイオリニストのマイケル・バレンボイムが生まれている(超どうでもいい話ですがマイケル・バレンボイムと初台オペラシティの地下一階の大戸屋でご飯を食べたことがあります。よく食べる陽気なあんちゃんでした)。

今日はたくさんの名前が羅列され、ピアニストの名前に詳しくない方にとってみれば読みにくかったかもしれません、すいません。

ピアノ界の重鎮にお別れを。

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