ティモシー・リダウト、離日

左から右へ(敬称略):佐々木亮、ティモシー・リダウト、今井信子(以上ヴィオラ)、齋籐友香理(指揮)

このブログはだいたい毎日朝7時から9時までの間に更新される、ということを知っている方、ありがとうございます。ときどき朝6時台に更新されていることもあるよ、というツッコミをして頂ける方には深々とお辞儀させていただきたく存じます。

私は早起きが習慣になっておりまして、このブログもそれに引っ張られるように朝に書いています。だが今日は夕方近いぞ。なんでや。それはね、ヴィオラ奏者のティモシー・リダウトがゴウゴウと嵐のようにやってきて、本日さきほど「さいならー」してきたからです。いや、より正確には、午前中バイバイしたんやけど、帰ってきて洗濯をして、昼ごはんを食べて疲労を感じたから昼寝をして、買い物に出かけて唐揚げの準備をした、ぐらいのことはやっています(やり過ぎや)

・・・思い起こせばMCSが最後に海外からのアーティストを迎えたのは昨年3月のフィリップ・コパチェフスキー(ピアノ)でした。リダウトの今回の招聘にあたっては様々な障壁があり、わりと直前になって一度「断念」という判断をせざるを得ず、関係者各位にもお伝えし、了承された、というところまで行きました。

しかしそれが何ということでしょう、ひっくり返って「やっぱ来日の可能性あるかも」「来日中止の中止」ということになり、その後ついに来日予定日の4日前にグリーンシグナルが激しく転倒、いや点灯しました。全速力で準備をしてもらい、気がつけばリダウトは機上の人となって日本国へと向かっていたのでした。

来日後の14日隔離は福知山で。福知山サンホテルの皆様の大変な、絶対的なご厚意や並外れたご尽力にはいくら感謝をしてもしたりません。14日待機における本人のストレスは著しく軽減されたと確信しております。ありがとうございました。晴れて隔離も終わり東京駅で元気そうな姿を見た我々(ワンおばちゃん&山根組)は安堵で胸をなでおろし、東京駅のホームで万歳したのであります(表現の一部に誇張がございます)。

その後はギュッと詰まったスケジュールでのリハーサル連打、および3つのコンサートに出演を果たしました(ヴィオラスペースに火曜水曜と出演、そして昨夜、王子ホールでのリサイタル。上の写真はヴィオラスペース1日目終了後の1枚。紀尾井ホール。)。

王子ホールのリサイタルの模様はNHKにテレビ収録をしていただきました。8月後半に「BSクラシック倶楽部」で放送される予定ですので、ご来場叶わなかった全国のリダウトファンの皆様(推定約1億人)はぜひ放送を楽しみにお待ちださい。

どのコンサートでも印象深い演奏をしてくれましたが、とりわけ昨夜の王子ホールのリサイタルは、私の人生史上でも滅多とない超絶名演奏。特に後半の《詩人の恋》は時速160kmの剛速球、いやむしろ時速600km“リニア超級”の爆発的名演奏で逆転満塁サヨナラ場外本塁打となり、銀座四丁目には涙の雨が嗚咽からやがて号泣へと至ってザンバザンバと降り注いんだのでございました。

ヴィオラで歌の作品を演奏するのは難しいと思っていたが、ここまで引き込まれるとは思わなかった。最高やったで。と終演直後に舞台袖で申し上げましたら「オー、それはヴィオラ奏者に対する最高の褒め言葉やな!!カカカカカッ!!アイラブジャパーン、アイラブジャパーン」と小気味良く笑っておりました(とはいえ、こんなキモい笑い方はしていないのでどうか安心してほしい)。

今回の招聘にあたっては関係省庁の皆様のご尽力に加え、福知山サンホテル、ヴィオラスペース、王子ホール、NHK、業界の先輩諸氏より様々なご支援、ご助言、励ましの言葉などを頂戴いたしました。またピアニストの加藤洋之様には突然のご出演に快諾をいただきましたが、氏なしでは昨夜の演奏は生まれ得ませんでした。すべての皆様に改めて感謝申し上げます。そして何よりご来場頂きましたお客様お一人お一人に深く感謝申し上げます。

えー、それでは・・・・これからもMCS、MCS、MCSと、MCSをどうぞよろしくお願いいたします。MSCじゃないのでそこんところよろしく。そしてティモシー、ティモシー、ティモシー・リダウトと、リドゥーじゃないよ、リダウトをよろしくお願いいたします。

皆様、最後に朗報を:怪物リダウトはまた来年、日本に戻ってまいります。2月には兵庫県立芸術文化センター管弦楽団の第130回定期演奏会に出演しカンブルランの指揮でバルトークを3日間演奏する予定になっております。そして秋にはふたたび東京に登場予定(詳細後日)。どうぞお楽しみに。I already can’t wait for my next visit! とは、離日直前に送られてきたリダウトからのメッセージです。

皆様ありがとうございました。世の中が早く正常に戻ることを心より願っております。

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