ウィーン・フィル初の女性コントラバス奏者なるか、試用期間突入

オーケストラって、試験を受けて合格すればはい、あなたは明日から団員ね!というわけではないってことはご存知ですか。

知ってるわヴェオケ!という方も多うございましょう。ここからは「えっ、知らなかった!それほんと?新鮮!」とおっしゃって頂いた方のために文章をご用意させて頂けますと大変幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

オーケストラに関わったことがない私という人間が言うのもあれですが、オーケストラ奏者というのはとてもむずかしい仕事です。個性、あるいはアクと言っても良いですが、そういうのの強い方々が集まっているわけです。ひとりひとりが職人で、得意な分野があって、自分のやり方に一家言を持っている。オーケストラは建築現場のようなものと例えてもよいのかもしれません。青写真片手に(青写真なんて今どきないか。ちなみ英語で青写真って「ブループリント」っていうんですよ。「え!いっしょじゃん!」っていうかそもそもブループリントをそのまま訳して使ってたんですよね)そっちはこうあっちはこう、とまとめていくのが親方というか現場の監督というわけ。

で、あれは腕はいいんだがどうも協調性がなくていけない、とか、この現場にはちょっと浮いちゃってるかな、とかいう場合もあるわけですよ。その一方で、いったんオーケストラに入ってしまうとそう簡単には辞めていただくわけにもいかない。なので、世の多くのオーケストラには入団試験に合格した後に「試用期間」というものがあるわけです。1年とか2年とか。その期間中にどういう仕事をするか見られる。チェックやアドバイスを受けるわけです。周りとうまくやっていけるか、協調性を持ちつつも並外れた結果を出していけるか、そういうことだと思うんですよ。中には、、、、俺よりうまい、だめだ、落とそう、っていうご意見も出てくるかも知れない(オケに関わったことがないくせにと言われそうですねすいませんすいません・・・・)。

そう、オーケストラは一筋縄ではいかないのだ!!(また偉そうに)

というわけでようやく本題。ウィーン・フィルに女性のコントラバス奏者が入りました。ヴァレリー・シャッツさん1997年うまれ、今年24歳。ドイツのヴァッサーブルク・アム・イン生まれ(ヴァッサーブルクは「水の城」とかそういう意味、アム・インってことはイン川沿いのとかいう意味なので「イン川沿いにあるヴァッサーブルク」。なんでこんな面倒な名前かと言うと、ドイツには別のヴァッサーブルクという街があるからです)。なお試用期間は3年です。長い。

https://www.theviolinchannel.com/vienna-philharmonic-announces-new-double-bassist/

2021年3月のオーディションで合格したと。2019年からすでにウィーン国立歌劇場やウィーン・フィルで契約団員として折りに触れ演奏してきたと。すでにファミリーの友人になっていたのが半分ファミリーになったわけだ。

なお彼女は2020年10月にはウィーン交響楽団のコントラバス奏者に就任しているとある。そちらはおそらく試用期間が終わったという意味だと思う(ウィーン交響楽団としたら微妙な気分すねきっと)。

3年後に無事にファミリーとして迎えられることを。頑張れ若者!

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