ウィーン・フィルはニューヨークへ

ウィーン・フィルのニューヨーク公演が迫っております。あさってからつまり25,26,27の3日間。ゲルギエフのコロナ感染、それからロシアウクライナ情勢の問題、ビザ発給の遅れなどいろいろな難関が待ち受けていたものの、どうやら無事に行われる見込みのようであります。

https://www.nytimes.com/2022/02/22/arts/music/classical-music-orchestra-tour.html

会場はカーネギーホール。チケット代金は3日間それぞれ微妙に違って、280ドルから40ドルの間。高い。なお3日間全部プログラムが違うのはゲルギエフならではといったところか。リハーサルは当日するか、もしくはぶっつけ本番のいずれかなのでしょう。土曜夜にやったら日曜は午後ですしね。だからこそのゲルギエフ様とも言えるかもしれない。これが他の指揮者だとNGの可能性も高い。3日間コンパクトに抑えたいが集客は最大化したい、そのリスクヘッジとしての3日間3プログラムといえよう。たぶん。

25日金曜日20時
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ:交響曲第2番

26日土曜日20時
ドビュッシー:《牧神の午後への前奏曲》
ラヴェル:《ダフニスとクロエ》第2組曲
リムスキ=コルサコフ:《シェヘラザード》

27日日曜日14時
プロコフィエフ:《ロミオとジュリエット》抜粋
チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》

んー、個人的にはやっぱ二日目かな(行けないけど)。

オーケストラが国外に飛行機を使って飛び回るのは「二酸化炭素を多く排出する行為なのでグリーンではない」そういう議論が一時期ありましたがコロナで完璧に色あせましたでしょうか。あれは単なるファッション、ポーズに過ぎない、とつい意地悪に私なんかは思ってしまうのですが、やっぱ本音としては、オーケストラは国際的にツアーしたいよね。

現地のお客様も、国際的なスターオーケストラを聞きたいと思うんですよね。電車でしか移動しない、とか言われてもはっきりいって困っちゃいますね。ヨーロッパと地続きでもなく、鉄道でつながっているわけでもない日本は不利なのだ。かつてリヒテルがそうしたように、シベリア鉄道で移動し、最終的には船で来日する。そういうことが行われることはまずなかろうと思うのであります。

シベリア鉄道の終点(ウラジオストクだったかな?)で毎日リヒテルの到着を待っていた、というマネージャーの方と話をしたことがありますけど、めちゃくちゃおもしろかったですよ。当時は携帯もインターネットもないから、毎日一回到着する列車を見届けて「今日も来なかった」と言ってカフェに入って酒を飲む生活を何日も送るんだそうです。そして、その駅の周りにはなにもなくて、小さな美術館しかない。その美術館に通いまくって、全部の絵を覚えたぐらいだ、とMさんは語っていました。おもしろい。

ところで、ウィーン・フィルに対してカーネギーホールはいくら払っているのか?それは公表されていて、2019年のときは4公演で140万ドルつまり1億6000万円ぐらいが払われたそうです(指揮はアダム・フィッシャーとマイケル・ティルソン・トーマス)。1公演あたりにするとおよそ4000万円という金額になる。たっけえ!と思われるでしょうか。なんのなんの。

ウィーン・フィル、そしてベルリン・フィル、この2つがおそらく世界でもっとも高額なオーケストラに位置するのでしょうが、日本公演はいったいいくらなのかかご存知ですかおや誰か来たようだ・・・。

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だるぺん

2010年代に都合が付いてウィーンフィルのカーネギーホール公演を殆ど全部聞いています。2月頃の(日本的に言うと)ウィーン芸術月間に3~4公演、というところですが同じプログラムでやった年はなかったです。メストがベートーベン9番を振ったときだけSold outが出たと覚えていますがBox Officeで「Good Seat please」と言ったら一階席$220ぐらいの席が出てきました。これが相当高い方だったと覚えています。その時だったかヴォツェックをやったときには同等席$140ぐらいで聞けました。なおボストン響・フィラデルフィア管が$80ぐらいでした。まあこれは定期公演のようですが。