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【コンクールの話-3】

この11歳のコチシュのバッハを今聴いても多くの人の心に響く。人間の“好き嫌い“の感覚を大切にしたい。

そこには、奥深い鋭い真実を見抜く洞察力など色々な要素が内包されていて、我々はもっと素直に自分の感覚を信用すべきではなかろうか。何もコンクールのお偉い先生方に演奏家の判断をお任せしなくとも、自分の耳にもっと自信を持って音楽を楽しんでほしいものだ。

ブライス・モリソン氏は英国を代表するピアノ評論家でありリーズやゲザ・アンダなど大きなコンクールの審査員として長年キャリアを積んできた。その彼が「長年、あちら側で(審査員席や評論家席)ピアノを聞いていると一番大切なことを忘れてしまうんだ。一体誰のために演奏するのか。評論家や審査員のためか。とんでもない。音楽を愛して聞いてくれる音楽ファンや愛好家、つまり大勢の素人の為だ。彼らこそが音楽を育ててくれているのだ。それを忘れた人の演奏なんか聞きたくない」と語った言葉は今でも忘れられない。 長年コンクールにどっぷり浸かってきた人の言葉だ。

彼の家で15、 6名も入ったら、満杯になる応接間に30人近く、お尻とお尻がくっつくような状況で聞くレクチャーコンサートはまさに音楽愛好家のために開かれたものだった。

これに関してはまた次に書きます。 残念ながら大昔の帰国子女であるワンおばちゃんは日本語で書くのは余り得意ではありません。今後はブログを書きその要約をXに挙げさせて頂こうと思います。本人はそのつもりは無いのですが、英語をそのまま訳している様な日本語だと言われ長くなってしまいます。長々書きましたがまたMCSのブログでお会いしましょう