
今回はほんとにギリギリまでチケットが売れなくて、ワンおばちゃんはもう心が乱れに乱れてパニック寸前であった。落ち着かないのを見たリュビモフが一体何を心配しているのかと聞いたので実情を話した。今何枚しか売れてないと言うと、一言「彼はあなたにとって大切なアーティストですか?ならば苦しくても、みっともなくてもチケットを買ってくれた人だけでやりなさい。そのことを理解できないようなアーティストならS○○○(日本語ならクで始まる単語)でポイです。
私は5名や10名の中で演奏してきました。もちろんその時は自主企画でした。だから経済的には迷惑はかけなかったのですが、その喜びって言うのか、もうエクスタシーとも言える様な”自分が本当にやりたいことをやっているのだ。これは正しい道だ“そういう気持ちになるのです。そういう人たちが長い音楽人生の仲間になってくれるのです。
こんなことをあなたに言うべきではないのですが、毎回MCSのコンサートに来るたびに、あんなところはやめなさい。ウチに来てください。満杯にしますよ」と言う人がいました。でもそういう人たちが貴方の様にリスクを採ってやりたいことをそれどころか、MCSの方からこれをやりませんかと言う普通ではあり得ない申し出をしてくれる人がいるでしょうか。招聘することと、企画制作とは違います。MCSは一見素人のようだと言う人がいますが、ここは事務所ではなくて、企画制作団体です。仲間です。だから私は貴方のアーティストと呼ばれることに誇りを持ってきました。それでパシチェンコとズーエフを託すことにしたのです。あなたは金儲けはできないのだから、商業ベースは諦めなさい。出来ないことを必死にやってもだめです。なんです、バザーだって、4000円払うと言っているのに、2000円でいいと、それで10分も無駄にしたじゃないですか。こういうものはご寄付ありがとうと言って、さっさと頂けばいいのです。でも、少しは金儲けをしてくれないと困りますね。MCSの理念がなくなると困りますから。Kristinaを呼んで、あの素晴らしいピロシキでも売ったらどうです」又々ピロシキの話になってしまいました。
結論から言って、動員ということをしないと言うことは19年前のMCS設立の時の”約束ごと”なので、今回もそのままでしたが、ギリギリになって何とか形だけはつきました。結果、素晴らしい熱気とエネルギーがホールから溢れんばかりに湧き出したのです。
大きなホールに10名20名と言うことも嘗てありましたし、今後もあるでしょう(それも近々、直近で)そういう時こそ、本当に主催者や演奏者が試されているのです。日本の9割の主催者はこれは間違っていると言います。そうかもしれません。しかし、こういう主義、主張を通す団体が一つぐらいあっても良いのではないでしょうか。
リュビモフの残した「コンサートは誰のために」と言う言葉をを大切にしたい。(「リュビモフがタクシーの中で….」のツイートを参照下さい)
そして
【速報】 ドミトロ・ウドヴィチェンコ デュオリサイタル
2025年11月20日(木)19時 東京文化会館小ホール
時間を忘れる圧巻のソロとピアノのデュオ
他詳細は追ってMCSウェブサイトで発表