今朝読んだこのチェコの刑務所の取り組んでいるプロジェクトは本当に素晴らしい。
https://www.theviolinchannel.com/initiative-has-czech-prison-inmates-making-violins/
この記事の最期に動画もくっつていまして、チェコ語なんで何言ってるかわからないけど多分受刑者が修理もしくは製作した楽器のいくつかを実際に刑務官が演奏してみせていて、受刑者(多分)もインタビューに応えている。すごく心に刺さってくるから見てこれ↓
プラハ・フィルにチェリストとして在籍したこともある刑務官パヴェル・スタニェク氏の発案によるプロジェクトは、木工職人で教育者でもあるズデニク・ヘトフレジェス氏を刑務所へと招き、受刑者が楽器の修理をする、製作をするというもの。このプロジェクトは2009年にはじまったが、これまでに200以上の壊れた楽器が修復され、新しく30の楽器が一から作られた。動画を見ると楽器だけでなく木工全般をやっているようですが、その中に楽器もあって、ギターや木琴なんかも作っているみたいな感じ。
修理、製作されたヴァイオリンなどの楽器は地元の音楽学校に寄贈されているとのことなんですが、私はここがとくに素晴らしいと思ったのですが「受刑者たちは自分の作った楽器を直接子供たちに手渡しをする」んだそうです。これはやばい。すごい。受刑者は子どもたちが自分の作った楽器を演奏してくれるのをとても喜ぶのだそうです。そうだろうなあ。
もちろん、受刑者がこの外出時に逃走しないような対策、また子供たちに直接間接を問わず被害を及ぼすようなことがないような対策もしっかりとられなければならないと思いますし、受刑者の誰でも出来るというものではないでしょうが、こうして社会とつながりを直接持つ、しかも子どもたちと触れ合う機会を持つというのはものすごく貴重な時間のように思えます。
そして子どもたちにとっても、受刑者と関わることは貴重な社会教育の時間となり得る。もちろん受刑者とふれあうことに否定的な親もいるかもしれないので、そのあたりは慎重な配慮が必要でしょう(もちろん配慮されていると思うんですけれど)。
スタニェク氏「ここに来る人達は自分の過去に関係なく楽器製作のためにエネルギーを集中する事ができます。良いことをすれば過去のことは忘れられるのだ、ということを理解しているのです」
受刑者の一人「若い頃に木の造形をやっていたから、なんとなく戻ってきた。昔から木の香りが好きだった。心が落ち着くし精神的にもリラックスできます」。
このヴァイオリンもいいよね。
受刑者に喜びと未来の希望がもたらされる。日本でも木工の仕事に就くこともあると聞いたことがありますが、楽器を作る、子供と触れ合う、といった機会が設けられてもいいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。クリアしていかねばならないハードルはいくつもあるとは思いますが、こういった取り組みは自分が知らないだけで、すでにあるのかもしれませんね。