ロシア人のギター製作家っていうのですか、ギター職人っていうのですか。ユーリチカことユーリー・シシュコフがジョシュア・ベル(アメリカの有名なヴァイオリニスト)所有のストラディバリウスに触発されて作ったというエレキギターがいけている。
四の五の言わずに見てくれよ。これ。
ヴァイオリンにだってさほど詳しいとは言えない私なのでエレキについては何をか言わんやなのでありますが、私の直感はこれはいいと言っている。実際の音がどうなんかはわかりませんが、こういうの好きやで。受注生産で限定60本作られ、日本への販売もあって4本限定で売られる、と。お値段は429万円だそうです。
やっす!!!やっすーーーっ!!!
って叫んだり思ったりしてしまったあなたはストラディバリウスの毒に冒されすぎているので、顔を洗って出直してくることを強くお勧めする。じゃまず自分、行ってきますね。
ただいま。帰ってきました。このギターの元ネタとなったというジョシュア・ベル所有のストラディバリウスというのはギブソン・エクス・フーベルマン(Gbison ex-Huberman)と言い、1713年製。エクス・フーベルマンというのは昔フーベルマン(有名なイスラエルのヴァイオリニスト。イスラエル・フィル創設者の一人)が所有していたよぐらいの意味で、ギブソン・・・はわからないっす。興味ある人は調べて。
ストラディバリウスは投機の対象にもなっていて、値段がどんどん上昇していっているですが、2019年の時点でのこのヴァイオリンの価値は1400万ドル(約16億円)にもなったとあり、いやそれ本当かマジぶっ飛んでんなと思うんですが、ちょっとそこまでに行くまでのストーリーが興味深い(英語のWikiに書いてあることなんで眉に唾をつけながらお読み下さい)。
「フーベルマンはこのヴァイオリンを2度盗まれた。1度目はすぐ戻ってきたが2回目は1936年2月28日、カーネギーホールの楽屋から消えた(フーベルマンは舞台上でグァルネリを弾いていた)。1985年になってジュリアン・アルトマンという人物が死の直前、妻に向かって「友人から100ドルで買った」と告白した。1988年アルトマンの妻は保険会社のロイズに楽器を引き渡す。発見者報酬としてその妻には26万3000ドル(今のレートで約3000万円)が支払われた。そののちイギリスのヴァイオリニスト、ノーバート・ブレーニンが120万ドルで購入した(・・・・後略)」
https://en.wikipedia.org/wiki/Gibson_Stradivarius
いろいろすごすぎてめまいがしますやんか。
おまけ:ストラディバリウスはメープル(カエデの一種)で出来ているのはご承知の通り。このギターももちろん限りなく本物のストラディバリウスに寄せた感じで作られているし、なんなら製作に使って余った「ミニ・ヴァイオリンケース」もついてくるんやで。ピックとブリッジサドルが3つ入ると書いてある。粋なおまけということですなあ。