これはフィラデルフィア管弦楽団のクリスマスコンサートでの出来事である。実話である。サンタがコロナにかかったか濃厚接触者判定か、いずれかで突如隔離になってしまったためサンタ役が不在になってしまった。なんということだ。
この絶体絶命の大ピンチを救ったのは・・・・
ライブラリアンのニコル・ジョーダン(38)だった!!ウオーゥッ!!
https://www.inquirer.com/news/santa-philadelphia-orchestra-christmas-performance-20211217.html
ライブラリアンってなに?というはてなマークがついたよいこの皆様は、この辺の記事とかを読んできてください。ライブラリアンはオーケストラにとってなければならぬ、哺乳類における血液のような大変重要な職業です。ライブラリアンがいなければオーケストラはなりたちません。
さて、ライブラリアンはいよいよ舞台に立つことになったわけだ。ぎりぎりのタイミングで決まったため、練習時間がほとんどとれなかったが、独学でスラップスティック(むちと訳される楽器、パチン!という派手な音がする)を習得し、無事に出演を果たしたのだ!!デビューおめでとう!そしてありがとう!!
動画どうぞ↓
サンタが女性だって、有色人種だっていいじゃない。ダイバーシティだね、そして不確実性に打ち勝つ象徴として、彼女の名前は人類史に刻まれることとなろう!!ババーン!!(おおげさすぎる)
出演を終えてニコル・ジョーダンは語った「ジングル・ベルはこの仕事をしていて30回はかかわってきたけど、ちゃんときいたことがなかったからめちゃくちゃ緊張した」
フィラデルフィア管弦楽団のクリスマスコンサートはあと4回予定されているが、どうやらすでにほかのサンタが雇われているため出番はなさそうであるとのこと。よかったね。
最後に夢をぶち壊すようなことを書きますが、アメリカのオーケストラって、役割分担ががちがちに契約書で決められているんで「サンタで出演」っていう項目がない人はふつう参加できないんですよっていうか、そもそも頑として参加しようとしないんですよ。「これは俺の仕事じゃない」「契約にはない」というわけ。
そこをどうクリアしたのかも気になるところだ。彼女に特急料金含めいくばくかの(莫大な)ギャラが支払われたと信じたい(善意の出演では済まされないはずということです)。