ヴェルビエ音楽祭とドイツ・グラモフォンが提携をして新しく「ヴェルビエ音楽祭ゴールド」というレーベルを立ち上げました。
なんやなんや!と思うんですが、おそらくですが、これは過去のヴェルビエ音楽祭の録音にドイツ・グラモフォンの名前をかぶせ、そのままだとよくないので、ある程度以上のグラモフォンの技術者によるリミックスを経て、販売するのだと思われます。
これは!・・・ビーンと私の頭に電球が灯ったのですが(LEDでも蛍光灯でもなく、電球)、レコード会社の新しいビジネスチャンスか。もはや飽和しきってただひたすらにダダ漏れしているレコード業界です。新譜を出しても売れない。ではどうする。音楽祭と組む。ほほお。
とくにヴェルビエ音楽祭はスイスでもというか世界でも最も豪華な音楽祭の一つで、世界中の人、いや、世界中の人とか言うとちょっと風呂敷が大きすぎますんで、世界中の業界人、と言い換えましょう。業界人が注目している音楽祭でもあり、また世の中のクラシックオタクの皆様が行ってみたいと思う音楽祭のランキングも高いでしょう(自分の頭の中調べ)。
mediciで配信があったりするんで、つまり簡易的な記録録音以上のちゃんとした録音が残っているでしょうから、レコード会社がわざわざ録音チームを連れて行くという金銭的負担もない。リスクは低い、損益分岐点も確実に低い。ローリスク・ハイリターンが期待できる。
こういう音楽祭の、過去のライブ音源を発売するというのは、いわゆるコレクターの気持ちをくすぐるものではないでしょうか。かつて人々は自分の行ったコンサートのチケットを集め、プログラムをていねいに保管してきた。またコレクターによっては、自分が行ったものではないコンサート、音楽祭、あるいはコンクールのプログラムやなんかを収集する人もいる。
であれば音楽祭も、プログラムといわず、音源を発売しましょうや、となるのは考えとしてありうることだと思います。とはいえ演奏した方々の許可をもらわないといけませんので、過去にさかのぼって全部オッケーをもらうのは困難。ま、それはしょうがないんで、許可をもらえたものだけを発売していく。今後の分については、出演者に予め「発売するからよろしく」とやればよい。うむ。実際に両者は全アーカイヴのデジタル化(おそらく販売のこと)を目指しているとも書いてある。
どうせデジタルで販売するのですから、ついでにヴェルビエの美しい自然を収めた動画もセットあるいは追加販売して、音楽祭の雰囲気をより幅広く楽しもうぜ!とするとなおよいですね。もう21世紀なんで、CDとかじゃなくてもはや動画だけで売ってもいいと思うんですがどうですかね。
こうして「世界の車窓から」ではなく「世界の音楽祭から」が出来るのだ。おお!!それは見てみたい!!世界の車窓からいいよね、大好き。例の音楽が頭の中に流れています。
「世界の音楽祭からVol.1 ~ヴェルビエのユジャ・ワン(仮)」(ナレーション:石丸謙二郎)