日本でもおなじみのスーパーソプラノ、エディタ・グルベローヴァの引退が発表されました。73歳。
https://operawire.com/edita-gruberova-cancels-upcoming-performance-ends-career/
・・・ん?すでに引退していたのでは?むしろ何回目の引退?
いいか、大スターは引退したくてもなかなか引退させてもらえないんだぜ?本人が辞めたくなっても周りが黙っていない。「まだ歌える」「歌ってほしい」そう言われ猛烈に持ち上げられながら口説かれると心が揺れるのが人間というもの。そして世の中にはね、口説くのが異常にうまい“人たらし”がいまして、そういう人にうっかりつまかって長時間ホテルのラウンジとかで説得されると、つい受けちゃうんだな(むしろすぱっと辞められる人の方が珍しい)。
そういうわけでグルベローヴァついに引退なんですが「本来6月14日にフィレンツェの五月音楽祭に出演するはずだったがコロナで延期、10月3日に延期公演が予定されていたがキャンセル、引退」というのがその経緯だそうです。
音楽祭公式サイトにインテンダントのアレクサンダー・ペレイラのコメントが出ております。それによりますと、歌うことで声を維持することが出来ていたのだが、コロナによって歌う場がなくなってしまった。8月以降、10月のこの公演のため準備を始めたがやはり無理だと思い決断した、とある。
ではこのコンサートはどうなるかと言うと、9月30日にスターテノールのフローレスが歌うことになったそうです。フローレスでは納得できないあなたは全額返金も可能。
長い舞台活動、お疲れさまでした!!すぐ次のペレイラが現れて説得を始めるかも知れませんがね・・・。
●YouTubeで30分ハイライト映像を御覧ください。
●そしたら次はこれね。54分のドキュメンタリー。カスタ・ディーヴァの最初の「カー」だけでビュッと泣けます。