グシュタード、ヴェルビエ、エクサンプロヴァンス、といいますと、いわゆるヨーロッパの贅沢な夏の大型音楽祭が開催される都市ですが(この他にもザルツブルクやルツェルンなどがあります)、今年は無事に開催されるでしょうか。無事の開催を願っておりますが、いまのところこの3者とも開催する方向で、予定がそれぞれ発表されております。
ヴェルビエ
https://www.verbierfestival.com/
エクサンプロヴァンス
https://festival-aix.com/en
グシュタードのメニューイン音楽祭も7月16日から9月4日までの開催をアナウンスしています。内容も気になるところではありますが、安全対策はどうなっているのか?というわけで予防措置、というページが出来ております。これ↓
https://www.gstaadmenuhinfestival.ch/en/service/your-visit/precautionary-measures
これ内容を読んでみましたがこういう感じ。
●フレキシビリティ
・チケット代の払い戻しを保証。ただしチケット代の額面のみ。追加の費用は返金されない。(つまり発券手数料とかは戻らないということです)
・最新の健康状況や当局のガイドラインに従い、リアルタイムで対策は変化する。詳細は初夏に出すが、来場の前に最新の状況を確認してほしい。
●コンタクトトレーシング
・すべてのひとの連絡先が追跡出来る状態になっている。データはイベントが終われば自動的に削除され、他の目的で使用されることはない。(個人情報に配慮)
●客席数の制限
・決められた定員以上の販売は絶対にいたしません。公的な措置が出された場合さらに制限を加えることもあります。(お客様の心理面での配慮)
●衛生
衛生および行動に関する措置の厳格な遵守を保証
・隣の人もしくはグループとの1席のスペースを保証。グループは最大10名に限定
・空きスペースは予約時に自動的に生成される
・厳密なコンタクトトレーシング
・安全な入退場の管理
基本は市松模様としつつもグループ着席も認められるということですね。最大10名っていうのはかなり多いのではないかと思うのですがどうですかね。開演前に大声でべちゃくちゃしゃべって大爆笑するグループのそばに居たらあまり気持ちよくはないかも。
面白いなとおもったのは「空席は自動的に生成される」というところですね。絶対的強制市松模様ではなく、家族(友人も含む?)なら固まって座れる。たぶんですが、個人だろうがグループだろうが、固まって座席を指定して予約したらその周りがボコッと空席になるっていうことではないかと想像。
日本のチケット予約も、グループ10人は多いかも?と思いますが、2、3名程度なら並んで座れる、みたいな感じ、どうでしょう。いや、チケットシステムのカスタマイズにお金と時間がかかりそうで、グシュタードのように資金が豊富な団体(とは言えかなり苦しいと思うのですが)でないとなかなか難しいかもしれませんし、日本の場合はお一人様も多いのであまり議論にはならないでしょうかね。家族や友人などで連れ立って行く人の割合がクラシック音楽のコンサートよりも高い映画館では昨年問題になっていました。親子で並んで座りたい、っていうやつです。
で、以下の通り実際に各会場の入場者数も公表されていて、半分未満が基本。ただしオーケストラとオペラについては66%の入場率の予定だそうです。お金がかかりますからしょうがないということになりますでしょうか。
●ザーネン教会
・室内楽および小規模合唱コンサート
・収容人数300人(通常750人)
・プログラムをちょい短めに、休憩なし
・一部コンサートは18:00からと20:30からの2公演
●そのほかの教会
・プログラムをちょい短めに、休憩なし
●フェスティバルテント
・700人もしくは1200人(最大1800人)
・1200人収容はオーケストラ公演およびオペラ。ただしゾーン分けが求められた場合は300席×3つのゾーン=900席で実施。