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サイモン・ラトルの後任、アントニオ・パッパーノで決定(ロンドン交響楽団首席指揮者)

© Musacchio & Ianniello

サー・サイモン・ラトルがロンドン交響楽団を去ってバイエルン放送響の監督に就任するというニュースとともに、その後継者はいったいだれがなるんか、という問題が勃発しまして、いろいろな名前が取沙汰されましたが、だいたい、というか、まあ順当とでもいうべき人選となりました。サー・アントニオ・パッパーノ(61)。驚きはない、という感じか。サーつながりやね。

https://lso.co.uk/more/news/1645-london-symphony-orchestra-appoints-sir-antonio-pappano-as-chief-conductor.html

https://www.theguardian.com/music/2021/mar/30/antonio-pappano-to-replace-simon-rattle-at-london-symphony-orchestra

就任は2024年9月となります。2002年から長期に渡って音楽監督をつとめてきたロイヤル・オペラ・ハウス(ロンドン)の方は2024年7月をもって辞任することになります。

https://www.roh.org.uk/news/the-royal-opera-house-confirms-antonio-pappano-as-music-director-until-202324-season

「ドリーム・カム・トゥルーだ」とご本人は言っておりますが、これまでも両者は何度も共演しており、レコーディングも行ってきております。英国人が英国を代表するオーケストラの監督になる。適切なように思われるけれども、英国人であるがゆえにかえって風当たりが強くなったりもするかもしれぬ諸刃の剣であると言えよう!ババーン!!

えっ、英国人?「アントニオ・パッパーノ」と、お名前だけを聞きますとイタリア人のように思いますが、きわめて流暢な英語をお話しになります(・・・って日本人にこんなこと言われる筋合いはありませんな)。そう、両親はイタリア人だが、本人は英国生まれの英国育ちの英国人なのであります。13歳からアメリカのコネチカットに移住したけどな!

はずかしながら私は大学生の頃パッパーノってイタリア人だとばかり思っていました。ローマのサンタ・チェチーリア管の音楽監督も2005年からずっとつとめておりますし、お名前もそうですし、英国人であると知ったときは大層驚いたものですよ。えっ、イギリス生まれなの!!

それにしても「アントニオ」というファーストネームは実にイタリアだ。アントニオといえば猪木、ではなくて、サリエリ、ヴィヴァルディらが同じアントニオ。言語を広げればブルックナー、ドヴォルザーク、ルビンシュタイン、ディアベリ、ターネジといった著名作曲家もアントニオであります。音楽的にも実に正しいね(適当に書いているだけなので真に受けないでください)。

パッパーノが退いたあとのロイヤル・オペラの音楽監督として有力視されるのは誰か。これまでの監督にはクーベリック、ショルティ、デイヴィス、ハイティンクと、ギンギンなお名前が並んでいるだけに強力な名前がまた来るかな?

ただ、ガーディアン紙によればもとイングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督だったエドワード・ガードナーが有力なんだそうです。ガードナー、政治的な立ち回りは上手だと聞いておりますが、やや存在としては地味、か・・・・?