ロンドンの王立音楽院(ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック)では脱植民地化計画が進行しているとか。
これだけ言われても全然なんのことか分かりませんが、つまりこういうことです。時流に乗って、BLM、ダイバーシティ、平等、グリーン化。そしていよいよお茶の間は「ヘンデルの脱構築」フランス語チックに表現するならデコンストラクシヨン・ド・アンデルへと向かうのだ!!バーン!!ああジャック・デリダ・・・アンシュヌマンリエゾン・・・その他もろもろ・・・取り急ぎ・・・(嘆息)。
勢いに任せて適当に書いたんで許してください。
ジョージ・フリデリク・ハンデル大先生すなわちドイツ語で言うところのゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル先生や、同音楽院が所有する歴史的楽器についても再評価を進めるということなのだそうです。
はて?さらにはてなマークが出てきますね。なんでなんか。「ヘンデルは奴隷貿易に多額の出資をして富を得ていた」から。ヘンデルは要注意人物や!ブラックリストに入れよ!!(とは言っていないようですが、そういうことをしていた人物である、ということを頭に入れておく、ということだそうです。まあそれは悪いことではないかも)
それから「象牙を用いた歴史的楽器」については動物愛護の観点から問題とされうる。象牙の鍵盤、指板は大反対!!・・・からの「象牙という素材を使った楽器を所有していること自体が問題になってくる」ということでしょうか。
これぞ脱植民地化や!ということか。うーむザッツ行き過ぎではと私には感じられますが、世の中にはいろいろなことを仰る方がおられますし、ちっぽけな私の考えも日々右ヘ左へと揺れ動くもの。
そもそもことの発端は王立音楽院では「再評価」「学生の学習スペースの確保」という言葉のもと、同音楽院が所有する博物館の22,000点もの歴史的音楽工芸品コレクションの整理に着手しているという点かと思われます。その説明にあたって「ヘンデル」「象牙」といったキーワードが浮上し、切り取られ、大きく採り上げられるに至ったのではないかなと。
同音楽院では今後もヘンデルについて教えることを禁止することはないし、象牙を使用した楽器を処分するというわけでもない(広報担当者)。
しかし・・・ですね、これはひょっとすると「ごめん、お金がないの」ということの裏返しのようにも思えるのですがどうでしょう。英国では音楽教育に出される補助金が大幅に(半分に)減じるかもといった事が議論されていると最近どこかで読んだように記憶していますが、もしそうだとすると「資金不足」はかなり切実な問題だ。ヘンデルの貴重な肖像画や象牙の楽器類を売却すると、一時的にせよお金が手に入る。
あと不思議なのは「学習スペースが足りない」という説明。ふむ。日本人なら6畳にグランドピアノ2台でレッスン出来るぞ。私が学生だった頃はそんな狭い部屋でも先生方はガンガンタバコ吸ってたぞ(問題をすり替えるやつ)。しかしコロナだしこういうのは時代的に難しくなってきているのかもしれませんね、真面目な話。