ルーマニアが生んだ人類史上最強の指揮者の一人、セルジュ・チェリビダッケ(1912-1996)の人生が映画になるそうです。まじっすか。
https://variety.com/2021/film/news/john-malkovich-the-yellow-tie-1235067250/
チェリビダッケについて私に語らせてもいいんかい?ええんかい?あまりに凄まじいカリスマ指揮者だっただけに熱狂的なファンも多く、せいぜい「EMIから出たCDはとりあえずだいたい買った」ぐらいのレベルにしか到達していない私ごときが何かを語るとあちこちから殴りかかられるような気がしてならないのですが、だが、しかし、私もいよいよ不惑を突破して51ヶ月が経過したわけなので、ここに「勇気を持って撤退する」と力強く宣言したい(もったいぶった末に逃げるんかよ)。
それにしてもチェリビダッケの映画なあ。2022年の春から夏にかけてルーマニアで撮影されるとありますけれど、あえてルーマニアで撮る必要があるのだろうか。あるのだろうきっと。ルーマニア政府とか観光局とかそういうところの後援を得たり、あるいは関係のあった場所での撮影許可を得たり、あるいはもしかすると助成金なんかも得ていたりするかもしれない(ないかもしれない)。
チェリビダッケ(壮年期以降)を演じるのはジョン・マルコヴィッチだそうで、すいません、私は若い頃映画をそこそこ観ていましたが今はもう全然観ておらずジョン・マルコヴィッチと言えば『マルコヴィッチの穴』ぐらいまでしか見てないけど、いい役者さんですよね、うん(君に言われるまでもない)。
チェリビダッケの晩年はけっこう、こう、おなかの周りとかもそれなりにふくよかだったんではないかと思うんですが、やっぱり役者根性でジョン様も体重をお増やしになるのでしょうか。胃が弱い自分には真似できないかもな。役にのめり込んでいくうち現実と映画との境界があいまいになり、気がつけば細い棒を振り回しながら「・・・・ォラ」「ヴィオラ」「ヴィオラ!」「ヴィオラーッ!!」「ヴィオラーーーッッ!!!!」って睨みを利かせて叫ぶようになったりもするのだろうね(意味不明)。
それでは予習を兼ねてみなさん、チェリビダッケのドキュメンタリーDVDを棚から出してきてまた観ようぜ!!
・・・っていうのでもいいですがね。最近私が「こっ、これは!超おもろいっ!」と思ったのは近藤高顯『ティンパニストかく語りき』に書かれているものですね。元新日本フィルの首席ティンパニストの方の自伝なんすけど、この本に出てくるチェリビダッケにまつわる逸話は強烈におもろいんで、全くもう、大興奮しちゃって手に汗がブワーッと出たよ父さんは。
でも私がその話を書いてしまうと面白くないので、自分の目で確かめろ!ちゅうことでぜひこの本を手にとってお読みになることをおすすめします。チェリビダッケの話に限らず全体的にやたらめったら面白いんで、オケ好きの人はお読みになっても絶対損しないと思いますよ。おすすめ度=バチグン~バッチバチグン。
・・・って映画の話からそれてしまった。脚本はジェームズ・オリヴィエと息子のセルジュ・イオアン・チェレビダーキの2名で、監督はチェレヴィダーキ。息子の意思の力が実現へと向かわせている感じでしょうか。それにしても父と子で微妙に名字が違うのは前から不思議だなと思ってるんですが、どうしてですか。詳しい方教えて!