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オデーサ国立歌劇場、115日におよぶ閉鎖の後、ついに再開

かつてオデッサと我々が呼んでいたオデーサの国立歌劇場がついに先週金曜日、再開したというニュースです。

しっかりとニューヨーク・タイムズ紙が特集記事を報道していて、素晴らしいことだと思いました。当日劇場で撮影された写真も多数あるので、英語読めないなんていう方もぜひ写真だけでも見てきてください。

https://www.nytimes.com/2022/06/18/world/europe/odesa-opera-ukraine-russia.html

この劇場は1810年に最初に建設されていて、1810年がどれぐらいの年かというと、ベートーヴェンの唯一のオペラ「フィデリオ」はまだ完成しておらず、ロッシーニはというとようやく2作目のオペラが上演されるころ、つまりペーペーで、ヴェルディもワーグナーもまだ生まれていない、そんな時代です。ショパンとシューマンは1810年生まれ。オットー・ニコライも1810年生まれ。

それぐらいに長い歴史をもつ素晴らしい歌劇場なのであります。加えて20世紀初頭のオデーサからは数々の偉大な音楽家が出ています。そしてこの劇場ではかつて若きスビャトスラフ・リヒテルが伴奏ピアニストとして仕事をしてきたなど、歴史的に極めて重要なオペラハウスです。ナチスからの解放後フルシチョフが最初に確認したのはこの劇場が破壊されていないかどうかだったそうです。それぐらい重要な場所なんだぞなもし。

その歌劇場、戦争が始まってから115日間、ずっと閉まったままでしたが、そして今なおロシア軍による攻撃の可能性というリスクも抱えているのですが、先週の金曜日、ついに再開しました(オデーサから東へおよそ110キロ先の街ミコライフでは毎日ロシアの砲撃を受けている)。

客席数は3分の1に制限され、サイレンが鳴ったらすぐにシェルターに避難することが確認されたのち、冒頭に観客全員が立ち上がってウクライナ国歌を歌ったとあり、さぞ士気の高まる感動的な瞬間だったのだろう、と共感を持って想像いたします。

頑張れウクライナ!