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今年は何の年?はいはいはい!ガリーナ・ウストヴォ・・・。

作曲家のメモリアルイヤーというのはよく言われることであります。例えば来年はベートーヴェンの生誕250周年ということで、大々的に世界的にベートーヴェンまみれになります。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会、弦楽四重奏曲全曲演奏会、交響曲全曲演奏会など、様々な全曲演奏会が開催されるでしょう。全曲演奏会と名前はつかなくとも、ベートーヴェンが沢山演奏されることでしょう。

少しひねくれた人ならば、あえてベートーヴェンは外す、そういう選択肢を採るでしょう。そしてそれを求める人も沢山おられるでしょう。もうベートーヴェンはしばらくいいや。食傷気味、と、まあそういうことにもなるでしょう。

しかしどの作曲家がその年のメモリアルイヤーなのか、っていちいち調べるのはめんどくさいですよね。そういう時に下のサイトとかすごく便利なので、多分日本中の関係者が見ていると思うんですよね。プルダウンで年を選択するだけでメモリアルイヤーの作曲家のリストが出てきます。いやあ、便利。

https://i-amabile.com/comp_memorial

なになに、今年は誰のメモリアルイヤーですかね。試しに検索してみましょう。ずらっと来ますね。クララ・シューマン(生誕200年)、オッフェンバック(生誕200年)、スッペ(生誕200年)、モニューシコ(生誕200年)、ルーセル(生誕150年)、ベルリオーズ(没後150年)、レオンカヴァッロ(没後100年)・・・・。

これ以外にもいろんなマイナー作曲家(失礼)の名前が出ていますね。

だが、待て!待ってくれよ。ない、、、ない!!

ガリーナ・ウスト・・・・ガリーナ・ウストヴォリスカヤの名前がない!!うーん、お名前がありませんね。困りましたね。

ガリーナ・ウストヴォルスカヤは、今年生誕100年。ショスタコーヴィチと非常に近かったショスタコーヴィチの弟子の一人でした。その独特な美の世界はまだまだ、広く知られているとは言えない。しかしこのたび、ソ連時代より現代の音楽の紹介に熱心であり、ウストヴォリスカヤと親交のあった巨匠ピアニスト、アレクセイ・リュビモフが、来月東京のサロンにて、ウストヴォリスカヤの夜を開催するのである!!バーン!!

元来、大きなホールよりも小さな空間を好むリュビモフ。この公演も会場は銀座のヤマハ。しかも、ホールの方ではなく一つ下の階にある「コンサートサロン」定員わずかに94名。小さな、きわめて濃密な会であります。もちろん演奏するのはウストヴォリスカヤばかり。

ちらしには、曲目調整中、と書いてありますが、曲目が決まっております。すいません、ここで告知をするのが遅くなりましたが、以下のとおりです。

2019年10月2日 (水)19:00開演
会場:ヤマハ銀座コンサートサロン (ヤマハ銀座ビル6階・94席)
ウストヴォリスカヤ:ピアノ・ソナタ第5番
ウストヴォリスカヤ:ピアノ・ソナタ第3番
ウストヴォリスカヤ:ピアノ・ソナタ第2番
ウストヴォリスカヤ:《グランド・デュエット》(※)
ウストヴォリスカヤ:ピアノ・ソナタ第6番

(※)チェロ:ボリス・アンドリアノフ

おおっと、チェロのアンドリアノフが特別に出演いたします!ピアノとチェロのための「グランド・デュエット」!この曲はロストロポーヴィチに献呈された曲で、リュビモフはロストロとこの曲を録音しています。これはアンドリアノフからの熱烈な共演依頼もあり、実現するものです。

期待はいよいよ、マシマシになります!(私はラーメン二郎は食べませんのであしからず)まだチケットを買っていない、だって?それはいけない。残席は刻一刻と減っています。

ハードなプログラムだから5人とか10人とかしか来なかったらどうする?そういう心配もありましたし、リュビモフ自身、ウストヴォリスカヤだけのコンサートに誰が来るのだろうか、他の作曲家の曲も足したほうが?的な心配を口にしていたそうなのですが、なんと、出席者数はいよいよ70名を超え、会場が猛烈な熱気、熱風、熱波、熱線、熱視線、熱耳で包まれることは確定しております!

日本の聴衆はハードなプログラムでこそ燃えるのだ。

逡巡しているあなた、そう、今これを読んでいる、そこの君!!You!!買っちゃいなよ!!一生に一度かもしれない、ウストヴォリスカヤのお祭り騒ぎに、参加しようぜ!

公演の詳細とチケットは以下から: