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モーツァルトの肖像画がオークションにかけられた結果

モーツァルトの肖像画(アルフレッド・コルトーのコレクションだったもの)がパリのクリスティーズでオークションにかけられる、ということを先日このブログで書きましたけれども、その結果が出ておりまして、その高額な、あまりに高額な結果に驚かれるとよい。

https://www.bbc.com/news/world-europe-50585963

だいたい800,000-1,200,000ユーロぐらい、という予想落札価格が公示されておりましたが、3名の電話によるバトルが繰り広げられ、結果としてなんと4,031,500ユーロで落札されたと言うから驚きではありませんか。本日2019年12月3日現在のレートでだいたい4億8676万円ぐらいだそうです。ほとんど5億やんけ(だからどうしたと言われそうですな)。絵画にそんだけお金を出すのであれば、コンサートにもいくばくかお金を出していただければ本当に嬉しいのですが(切実)!!

それにしてもこの落札結果、相当競ったのだろうなということがわかろうというもの。最後は細かく刻んでいって、そして最後の最後、500ユーロが決定打だったのでしょう。

モーツァルトを知らない若い世代が増えてきているということなのに、どうしてモーツァルトにこんな価格が付くのだろうか。いやはや。芸術の世界ってのはわからないもんだね。

しかもこの絵を描いたのは超有名な画家ではなくて、そこそこ(そこそことか言ってごめんんなさい。でもほら、超ウルトラ級の有名人じゃないから)の画家で、しかも、その画家が描いたかどうかも疑問視されているというではないか。

であれば、描かれたモーツァルトの方に価値があるということになろうではありませんか?聞くところによりますと、モーツァルトの肖像画というのは非常に少ないらしく、現存しているのは5作品しかないのだとか。そのほかの4つが見たい?・・・すいません、がんばってググって。

ちなみに私の知人が翻訳をしたこういう本がありますけれど、この表紙の肖像画はモーツァルトだということになっていたそうなのですが、実は違うらしいということが最近の定説になっているそうです。なるほど。

あと、先日のブログにも書きましたが、今回のこの落札された絵画に楽譜がありますね。この楽譜に書かれている曲も、モーツァルト作かどうか議論があると書きましたが、実際に演奏してもらうとこういう曲になります。

あっ、このYouTube、演奏してるのはデュオ・クロムランクや・・・(悲劇のピアノ・デュオ)。 お聴きいただけましたか。果たしてこれはガルッピの曲なのか?モーツァルトの曲なのか?

普通に考えたらモーツァルトの肖像画を書いてるのにガルッピの楽譜を描いたりはしないと思うんですがね。