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サラサーテの秘曲が世界初出版&初録音

サラサーテといえば?

はいっ!弦楽器マガジン サラサーテ!!読んでね♡

間違えました。パブロ・デ・サラサーテといえば世界を揺るがしたスペインはバスク地方の大ヴァイオリニストにして作曲家(1844-1908)。情熱的な《ツィゴイネルワイゼン》なんかみなさん一度は憧れたことがあるんとちゃいますか。私はヴァイオリン弾けないからどんだけむずいんかは想像するしかないんですけど。なお豆知識を披露するとサン=サーンスの《ロンド・カプリチオーソ》はこの人のために書かれた曲な。

しかし、このたび、サラサーテの知られざる作品が出版されたというから、まだまだ世界にはいろいろなものが埋もれているってことか。作品の名前は《前奏曲》。1905年の曲だそうで、サラサーテは当時61歳か。

https://www.thestrad.com/news/violinist-uncovers-previously-unpublished-work-by-sarasate/13419.article

この曲を発見したというのはマドリード音楽院でヴァイオリン科の教授を20年以上務めるマヌエル・ギレンさん。ジュリアードでドロシー・ディレイと川崎雅夫に師事した方だそうです。なるほど。

どんな曲か気になる?気になるよね。ではご自身がYouTubeで演奏を披露しているので、どうぞ。2分ちょっとの短い作品です。最後に拍手のエフェクトを無理やり挿入しているのがいかにもラテンでゆるい感じがして大変いい。

マヌエルさんは当時出版されていた音楽雑誌に楽譜が掲載されているということを知っていたが、このたびそのオリジナルの雑誌を見つけ、それを編集してバルセロナの出版社からこのたび出版にこぎつけたのである。拍手!パラパラパラ・・・。いやもっと情熱的に拍手しろよ、スペインなんだから!バチバチバチン!!大変よろしい。

自由なスタイルで書かれている。ホ長調だね。楽譜が欲しいぜ!という方は以下、出版社のサイトに行って15ユーロで購入してください(日本まで送ってくれるかどうかは不明)

https://www.boileau-music.com/es/obras/preludio-b.4069

まちきれないあなたはIMSLPに行けば自筆譜スキャンを見ることができる。

https://imslp.org/wiki/Preludio_para_viol%C3%ADn_solo_(Sarasate%2C_Pablo_de)

この楽譜がIMSLPに登録されているのは今年1月なので、このヴァイオリニストの先生ご本人、もしくは関係者がIMSLPあげたのだろうか。自筆っぽいメッセージも楽譜に書いてあるけど、たぶんスペイン語だし、読めない。15ユーロ出して楽譜を買えばきっとなんて書いてあるかわかる、はず。曲自体は1ページで終わるはずなのにこの15ユーロの楽譜は12ページもあるそうだから、なんかいろいろ書いてあるに違いない。

誰か買って確認して!!(他力本願)