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ザルツブルク音楽祭がデジタルアーカイブを公開

ザルツブルク音楽祭はいつ始まったといいますと1920年。リヒャルト・シュトラウスとかの尽力で始まったわけですね。ナチが台頭した時代もがんばってユダヤ人の演奏家に出演してもらったみたいなことをやっていたとどこかで読んだ記憶があるけれど曖昧なことを言っているかも知れないので鵜呑みにしないで下さい。

音楽は時間の芸術で消え去るものではございますが、幸か不幸かエジソン選手ほかが録音技術を生み出してしまったため、記録されうるものとなってしまった。ザルツブルクでは1937年「トスカノーノー」と言われ恐れられたトスカニーニのトスカを・・・・うそ、ファルスタッフが録音されたのをどうやら始めとして、いろいろと「記録録音」が残されてきたそうで。

世の中にはこういう記録録音が山のように眠っているはずなんですよね。それがデジタル化されてアーカイブされたらクラシック音楽ファンは狂喜して聴きに行くわけだ。課金もしてくれるかもしれない。だがなかなかそういうことが実践されないのは、著作権的な困難が伴うということに加えて、整理するために専門に人を雇わないといけないという点なんで、書庫にひたすらこもってもらってスキャンだのなんだのとやってもらうのは時間もお金もかかるんで「無理なんスよ」ということになる。デジタルを公開しているカーネギーだのニューヨーク・フィルだのっていうのは本当にすげーお金と人的資源が投入されているわけです。そしてそれは基本、莫大な寄付で成り立っているのです。

記録録音、記録映像は徐々に朽ちていく。ま、形あるものはいつかなくなるんで(自分が茶碗を落として妻に叱られた際の言い訳)、形のない音楽が残っていること自体がおかしいともいえるのだ。なんつって。

というわけでオペラワイヤーが教えてくれたんですが、ザルツブルク音楽祭のデジタルアーカイブが10月20日公開されたという。そのサイトはドイツ語でしか読めないけど熱心なファンの皆さんなら、そんな困難も押しのけ、聴きに行くよね?このたび公開されたのは約450の録音や映像で、トスカニーニ、カラヤン、小澤、アバド、ベーム、ムーティなどのもの。

https://operawire.com/the-salzburg-festival-digitizes-recording-archives-releases-online-collection/

さあものども、以下のURLに、走れ!!

https://www.mediathek.at/oesterreich-am-wort/sammlungen/sammlung/col/54/cd/show/sc/Collection/gc/526/

・・・・でもね、なんか鍵がかかっていて、単にアクセスするだけじゃダメみたい。リクエストを出して、2日後ぐらいに返事がきて、やっと7日間だけストリーミングで聴けるっぽい・・・・?(ドイツ語の解読が間違ってたらごめんちゃい)