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「ヨーロッパ音楽家の家・博物館ネットワーク」が爆誕

ヨーロッパ音楽家の家・博物館ネットワークというものができたそうです(あるいは昔からあったのかも?)。これは大規模な、国などが資金や場所を提供して設立されるような国立博物館とかそういう類のものではなく、もっとプライベートな感じの、こぢんまりとした組織のためのネットワークというものでございましょう。

https://cemusique.org/en/mmme-network/

参加している機関の一例を見ますと

・ベートーヴェンハウス(ボン)
・ベートーヴェンハウス(ウィーン)
・ブラームスハウス(バーデンバーデン)
・パブロ・カザルス財団(タラゴナ)
・マヌエル・デ・ファリャ財団(グラナダ)
・メンデルスゾーンハウス(ライプツィヒ)
・ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス財団
・アンリ・デュティユー&ジュヌヴィエーヴ・ジョワハウス(カンド・サン・マルタン)
・アイノラ、アイノとヤン・シベリウスハウス(ヤルヴェンパー)
・コダーイ博物館(ブダペスト)
・ベッリーニハウス博物館(フィレンツェ)
・ショパン研究所(ワルシャワ)
・ポーリーヌ&ルイ・ヴィアルド荘(ブージヴァル)
・ビゼーハウス(ブージヴァル)
・ジョルジュ・エネスクハウス&博物館(ブカレスト)

などでございまして、なるほどなあ、面白いなーと思いました。こういう組織って探せばもっとずっといっぱいありますよね。有名な作曲家や音楽家が長く住んだ家とか、そこが博物館になっている場所とか、ヨーロッパ中探せばめちゃくちゃ数がありますよねきっと。上の例で行けばシベリウスが長く住んだアイノラが一番有名ですかね。

どこもかしこも行ってみたいけど、時間もなければお金もない。その昔ヨーロッパの貴族は(のちブルジョワも)大人になる前に見聞を広めたり人脈を作ったり結婚相手を探したりするため数年間各地を放浪する「グランドツアー」というのに出かけてさんざん散財したそうですが(グランドツアーと英語なのは16世紀にイギリスで始まったからです)、私も何年かかけてこういう小さいところも含めたミニミニグランドツアーしてみたいもんだわー。

上に挙げた中で私が特に行ってみたいのはデュティユーとジョワのおうちですかね。なんでかっていうと、思い出があるんすよ。・・・昔ホールで働いていた時、ものすごいクレーム電話を受けたんですよね。理由はなんでか忘れましたけど、電話口の老人男性は最初超激怒されてたんですが、なんのかんのとお話をしているうち何かのはずみでデュティユーの話になって「ああ、ジュヌヴィエーヴ・ジョワも最近おなくなりになりましたね」(デュティユーとジョワは夫婦)と私が申し上げたらその男性が「こいつはわかっている」と思っていただけたのかどうか、急速に態度が軟化し、平和的に電話が切れた、そういう思い出があるからです。はい、全くの個人的理由です。

そういう個人的な思い出、理由、大事にしたいですよね。ジョワはJOYと綴るので、英語なら喜びであります。喜んでグランドツアーに出かけたい。