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ピッツバーグ交響楽団がベートーヴェンを街のあちこちで演奏。

Beethoven in Your Neighborhood(あなたの近所のベートーヴェン、ぐらいの意味)と題したプロジェクトをピッツバーグ交響楽団は実行中でございます。つまり街のあちこちでベートーヴェンの9曲の交響曲全部を、それから街のあちこちの図書館で弦楽四重奏曲16曲全部を演奏してみようぜ!というわけわかんない発想のプロジェクトなのでございます。

https://runwaygirlnetwork.com/2022/05/pittsburgh-symphony-plays-airport-show/

どうも2020年のベートーヴェン・イヤーに企画されていたが、ようやく実施が出来ているというもののようであります。公式ページは以下:

https://pittsburghsymphony.org/pso_home/web/community-landing/community/beethoven-in-your-neighborhood

交響曲の方は9曲全てが4月26-30日まででぎゅっと日程を圧縮して実施され、今は弦楽四重奏曲の方が6月末までゆっくりと時間をかけ行われている最中であります。演奏は基本すべて無料であります。

交響曲のコンサートが行われたのは以下の施設で、

4月
26日(火)カーネギー・サイエンスセンター
27日(水)ピッツバーグ国際空港
28日(木)ニューヘイズレット劇場
29日(金)カーネギー博物館音楽ホール
30日(土)ハインツホール

指揮はすべて音楽監督のマンフレッド・ホーネック。特に国際空港での演奏のもようがあちこちでニュースになっております。話題性が高いっていうことですね。でも市内のあちこちで交響曲9曲と弦楽四重奏曲16曲をやるっていうのがこのプロジェクトなので、空港だけを採りあげるのは間違いってことだぞ、はっつぁん。

なんとなればピアノソナタ32曲をやるとか、ヴァイオリン・ソナタ10曲をやるとか、ドマイナーなイギリス民謡編曲集(100曲以上あるよ)をやるとか、いやむしろ「ベートーヴェンが完成させ、残っている全作品を演奏する」とかそういう野心的な試みをしていただけましたら、コンプリートが大好きな日本人の私たちは喜び勇んでチケットを買うことでありましょう。誰か「完全演奏・ベートーヴェン」プロジェクトを実施してくれないか!!

ところで上の劇場のリストになんでカーネギーっていう名前が並んでいるのかななぜだろうなぜかしらと思った私は大正解でございました。鋼鉄王アンドリュー・カーネギー(ニューヨークにあるカーネギーホールに名前を冠されたあのアンドリュー・カーネギーさんです)のカーネギー鉄鋼会社が拠点としていたのはピッツバーグだったのですね。知らなかった知りませんでした。なおカーネギーさんはスコットランド人なのだということも今知ったのだ。ああこんなに物知りになってしまって私はいったいこのあとどうしたらいいのだろう。とりあえず反省します。