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レジス・パスキエのグァルネリ・デル・ジェス、4.8億円

Photo: Aguttes

フランスのヴァイオリンの大家、レジス・パスキエが長年演奏してきた名器、グァルネリ・デル・ジェスをオークションにかける、というお話は以前にご紹介をいたしましたけれども、

https://mcsya.org/regis-pasquier-sells-his-guarnerius/

オークションはついに実施され、見事ハンマープライス!!あっ、ハンマープライスっていうテレビ番組昔ありましたね。よく見たな。落札したのは「パリの匿名の音楽家」だそうでございます。音楽家といってもいろいろありますが、超リッチであることだけは確実です。

https://www.thestrad.com/news/first-del-gesu-violin-auctioned-in-a-decade-fetches-35-million/15004.article

https://www.artsandcollections.com/the-da-vinci-of-violins-sells-for-3-5million-at-auction/

2番じゃダメなんですか、はい、だめなんです。日本人は2番が嫌いもしくは興味がない。ストラディバリウスという名前には反応する日本人はグァルネリ・デル・ジェスには全く反応しない。ストラディバリウスは知っていてもグァルネリ・デル・ジェスは知らない。残念ですね。せっかくのこの機に「グァルネリ・デル・ジェス」の名前もぜひ覚えて帰って下さい。はい、もう一度。

グァルネリ・デル・ジェス

グァルネリ・デル・ジェス

たいへんよくできました。2回言わすな1回って言ったやろ。

それでは気になるオークションのお値段ですが、3,385,000ユーロだったそうです。予想落札価格(400-450万ユーロ)よりは安かったですが、それでも大変な高額。なお今の日本円でおよそ4.8億円になります。うっそー!円安の悲劇や。円がめちゃくちゃ安いからこんなとてつもないお値段になるわけ。今のレートなんか142円やぞ。やばいぞ。インバウンドで儲けるしかない日本にとっては円安は歓迎すべきことかもしれませんが、我々のような海外のタレントを呼ぶ一種輸入業にとっては死活問題です。ギャラはユーロやドルやポンド計算でやることが多いので、めちゃくちゃ気をもんでいます。

それに円安でインバウンドに期待と言ってもまだ海外から観光客がドッと押し寄せる、日本潤う、そういう時期でも今はなさそうなんで、こう円安ばかりひたすら進むとなかなか厳しいものがあります。

ところで日本人は暗算がわりと得意かと思っていますが、このオークションの結果を伝えている上記英語の2サイトはともにこの金額を350万ポンドと書いていて、いやー計算出来てへんやん!!ユーロよりポンドが安いんかい!と心の中でツッコミを入れたことをここにそっと告白いたします(いじわるで申し訳ございません)。330万ユーロは280万ポンドが正解です。