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オペラ・オーストラリア、オーケストラ団員16名を含む56名を解雇

Photo: Limelight

豪州を代表するオペラカンパニー「オペラ・オーストラリア」で人員の削減が行われたそうです。団員、合唱団、舞台スタッフ、衣装担当など、全体で56名が解雇された。その1/3は事務局員だそうですが、団員16名も解雇ということで強い動揺が走っているようです。

https://www.limelightmagazine.com.au/news/opera-australia-axes-musicians/

https://www.limelightmagazine.com.au/news/opera-australia-redundancies-the-musicians-speak/

1ヶ月ほど前からリストラ計画の噂が流れ始め、そしてそれがついに実行されたそうです。解雇の基準や、どういう人が解雇されたかなどの記載はありません。しかし特に特殊な(あまり出番のない)楽器奏者が切られたとする話もあるそうです。

自主退職を募るという方法はなかったのか、という質問については「自主的な退職だと組織全体としてのバランスが崩れるから」ということで選択肢になかったという説明があったそうです。

どうもオペラ・オーストラリアはこのあと、非正規雇用、バイトを基本としたカンパニーを作ろうとしているのではないかという憶測も飛んでいるそうです。つまり、プロジェクトごととかで必要な人員のみを雇い、出来高払いにするということではないか、と。

フリーランスの音楽家を雇って(その中には元団員もいるかもしれない)上演をする、毎回寄せ集めでやる、という事になると、カンパニーとしての色とかそういうのも薄まってしまうということになる、質も担保されない。「冗談じゃない」と憤る団員。「全員バイトにしたいんじゃないの?」

反対の声は強く、なんとかしてほしいと署名活動も始まっているそうです。No opera without us!!(我々なくしてオペラなし!!)団体として存続が不可能となってしまうことは避けたいという思いで首切りを断行したのだとは想像します。

オーストラリアを代表する重要なオペラ・カンパニーでの騒動だけに、オーストラリア国内でのインパクトは大きいか。