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英国の音楽家の2020年平均収入は3分の1に激減

昨日BBCにこういう記事がでました。

Musicians will lose two-thirds of their income in 2020
https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-54966060

UK Musicという組織のレポートに基づくもので、ライブ収入に限って言えば85%も減じているそうです。これはクラシック音楽に限定したものではなくすべての音楽ジャンルでの統計のようですが、3月ぐらいからキャンセルがでまくってほぼそのまま来ている現状はきつい。いわゆるサマーフェスとかドル箱的なものも完全にアウトだったので、ライブ収入減の比率も高まっているのでしょう。「ライブやスタジオ録音に依存しているアーティストの収入に関して言えば65%ではなく80%にまで減じる」と書かれています。

2019年、英国の音楽家の平均収入は23,059ポンドだったそうです。全国平均は29,832ポンドだったので、全国平均よりもすでにだいぶ低かったっていうのがそもそも泣ける。さらにそれが65%減じるとなると8,071ポンドとなり、80%減なら・・・・わずかに4,612ポンド。

え?何?ポンドで言われてもよくわからない?そうっすよね。とりあえず日本円にしてみましょう。グーグル先生によれば今ポンドは138円ぐらいみたいなので、これを当てはめるなら、65%減の人は約111万円しか収入がなく、80%減の人は年に約64万円しかないっていうことか。これではもはや生活できるとかそういうレベルではありません、無理だね。

税引前か税引き後かは書かれていませんが、多分税引前なんじゃないかな。英国の税制を知らないのでとんでもなく間違っていたらすいませんが、80%減の人は月に手取りで5万円どころか4万円ぐらいにしかならないってことなのでは?今は政府からの支援金があるからなんとかなっているという人たちもいますけれども、その支援金もおよそ3分の1の音楽家に受給資格がないという悲惨な状況だそうです。

いや、月に手取り4万円じゃあもうなんというか、ね・・・・。しかもこれ、1年を通しての平均だから、今年頭に稼いだ分が多いですよね。そしておそらくこれから冬の間中ずっと収入は発生しない可能性も高いから、さすがに持ち家があってローンもなくて、ある程度以上の貯蓄もあった、とかいう人じゃないと生活はほぼ不可能かと思われます(やりくりすればこれでもなんとかOK!っていう人もいる、のかもしれませんけれど)。だからみんな他の仕事を今、やっているんですよね。

それでも、UK Musicとしては「我々は再び活況を呈し、成長し、英国に貢献することが出来る」と強気な発言をしています。一時的には減退するし生活のため他の職にだって就くが、絶対に復活してみせる、という意思の現れ。最後まで諦めぬという往生際の悪さ。これこそが音楽を支えてきた根源、パワーなのかもしれません。